モデルナ&Merckが皮膚がん治療のための個別化がんワクチンに関する第III相臨床試験で初の良好な結果が得られたと発表 – GIGAZINE


ドイツの化学品・医薬品メーカーであるMerckと医薬品大手のモデルナが、ステージIIBからステージIVの悪性黒色腫(メラノーマ)の完全切除患者を対象とした、mRNA技術を用いた個別化がんワクチン「インティスメラン・オートジーン(mRNA-4157)」と免疫チェックポイント阻害薬である「キイトルーダ」の併用療法に関する第III相臨床試験(INTerpath-001)が、無再発生存期間(RFS)および無遠隔転移生存期間(DMFS)の最終到達指標を達成したと発表しました。

Merck and Moderna Announce Phase 3 INTerpath-001 Trial of Intismeran Autogene Plus KEYTRUDA® Met Endpoints of Recurrence-Free Survival (RFS) and Distant Metastasis-Free Survival (DMFS) in Patients With Completely Resected Stage IIB-IV Melanoma – Merck.com
https://www.merck.com/news/merck-and-moderna-announce-phase-3-interpath-001-trial-of-intismeran-autogene-plus-keytruda-met-endpoints-of-recurrence-free-survival-rfs-and-distant-metastasis-free-survival-dmfs-in-patient/


現地時間の2026年8月19日、Merckとモデルナが「ステージIIBからステージIVの悪性黒色腫の完全切除を受けた患者を対象とした、インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法」を評価する第III相臨床試験における良好なトップライン結果(臨床試験の速報版)を発表しました。

インティスメラン・オートジーンはmRNAベースの個別化ネオアンチゲン療法です。個別化ネオアンチゲン療法は、患者ひとりひとりのがん細胞の遺伝子変異を解析し、そこから生じる固有の目印であるネオアンチゲンを標的に、免疫細胞を活性化させるというオーダーメイド型のがん免疫療法です。

インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法は、キイトルーダ単独療法と比較してRFSおよびDMFSの両方で統計的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示す初の併用療法となっています。

具体的には、インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法はキイトルーダ単独療法と比較して、がんの再発または死亡のリスクが49%減少し、遠隔転移または死亡のリスクが59%減少することが示されました。


インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法は、個別化ネオアンチゲン療法およびmRNAベースのがん治療において、初めて肯定的な第III相臨床試験結果を出した術後補助療法となっています。


モデルナの創業者であるヌーバー・アフェヤン氏は、インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法が第III相臨床試験で肯定的な結果を出したことについて、「mRNA分野、そして患者さんに新たな可能性をもたらすために尽力する多くの人々にとって、今日という日は重要な節目となります」「2010年にモデルナを設立した際、mRNAが新たな医薬品クラスになるという考えは、完全に拒絶されていました。そして、個別患者の腫瘍に特有の変異に合わせて設計された療法をmRNAを用いて創出するという考えは、さらに現実から遠いものでした。今回の結果は、開拓の精神から何が生まれるかを思い出させるものです。他者がまだ問いかけていない質問を投げかけ、科学が導く道を追い、確実性のない状況を粘り強く乗り越えるということです。まだ重要な仕事が残っていますが、今日という日は、この節目の背後にある並外れた努力を称える瞬間です」と語りました。


インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法に関する研究チームで主任研究者を務めるオーストラリアメラノーマ研究所の医療ディレクターであり、シドニー大学メラノーマ腫瘍内科・トランスレーショナルリサーチ講座の教授を務めるジョージナ・ロング氏は、「本日発表された結果は、悪性黒色腫の術後補助療法における画期的な出来事です。患者自身の腫瘍の固有の変異パターンに基づいて設計された治療薬であるインティスメラン・オートジーンをキイトルーダと併用することで、ステージIIB~IVの悪性黒色腫患者において、キイトルーダ単独療法と比較して再発または死亡のリスクを低減できることを示した第III相臨床試験は、これが初です。インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法は、悪性黒色腫の術後補助療法において新たな治療パラダイムを確立し、患者の無がん期間を延長する可能性を秘めています」と語りました。

Merckとモデルナはインティスメラン・オートジーンをキイトルーダをはじめとする抗がん剤と併用した場合や、単剤療法として用いた場合の安全性と有効性を評価するために、臨床開発プログラムを推進しています。同プログラムは、悪性黒色腫だけでなく非小細胞肺がんや膀胱がん、胃細胞がんなど複数の腫瘍タイプと病期を対象とした合計9つの第II相臨床試験および第III相臨床試験で構成されています。

なお、Merckとモデルナは今後開催される国際医学会議でインティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用療法に関するデータを発表する予定です。また、両社は今後、インティスメラン・オートジーンとキイトルーダの併用に関する承認申請について、規制当局と協議する予定です。

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