なぜ子どもは鼻くそを食べるのか? – GIGAZINE


幼い子どもたちはよく鼻をほじるだけでなく、時には指についた鼻くそをそのまま食べてしまいます。実は鼻くそを食べる行為は人間だけでなくその他の霊長類でも観察されているとのことで、科学系メディアのLive Scienceが「一体なぜ子どもは鼻くそを食べるのか?」という疑問について解説しました。

Why do kids eat their boogers? | Live Science
https://www.livescience.com/human-behavior/why-do-kids-eat-their-boogers


子どもを育てる親や子どもと接する仕事に就いている人は、子どもたちが鼻をほじったり鼻くそを食べたりする様子を見たことがあるはずです。もちろん、自分自身が子どものころに鼻くそを食べたことがあるという人も大勢います。

鼻をほじったり鼻くそを食べたりするのは、幼い子どもに限った話ではありません。2001年にインドで行われた調査では、調査対象となった10代の若者200人のうちほぼ全員が「鼻をほじったことがある」と認め、9人は「ほじった鼻くそを日常的に食べている」と回答しました。

子どもが鼻くそを食べる理由についての詳しい調査は行われていませんが、人間以外の霊長類も鼻くそを食べることが知られています。進化生物学者のアンヌ=クレール・ファーブル氏は飼育されているアイアイの観察中に、細長い指先を鼻の穴に突っ込んでほじり、指先についた鼻くそをなめ取る様子を目撃したとのこと。

ファーブル氏は「滑稽であるのと同時に気持ち悪くもありました。アイアイは頻繁に鼻をほじっていて、自分たちがしていることを楽しんでいるようでした」と語っています。

by Frank Vassen

アイアイの事例を目撃したファーブル氏は、他の霊長類も鼻をほじったり鼻くそを食べたりするのではないかと考えて文献調査を行いました。その結果、アイアイだけでなくゴリラ・ボノボ・チンパンジー・マカク属オマキザル亜科などの霊長類が鼻をほじり、鼻くそを食べることが判明しました。

ほとんどの霊長類は自分の指で鼻をほじっていましたが、中には棒を使って鼻をほじるケースもあったほか、他のサルの鼻をほじってその鼻くそを食べるケースも確認されたとのこと。鼻くその成分のほとんどは水分で、残りはムチンという糖タンパク質と少量の塩分から構成されています。一部の動物は自身の糞(ふん)便を食べて残った栄養素を回収しますが、これと同様に鼻くそを食べる行為にも何らかのメリットが存在する可能性があります。

鼻くそを食べることのメリットとして考えられるのは、免疫力の強化です。鼻の中の粘液(鼻水)は吸い込んだホコリや胞子、病原性細菌などが肺に到達する前に捉える保護層となっており、鼻水が乾燥した鼻くそにはこれらの物質が残っています。そのため、子どもが鼻くそを食べることでこれらの少量の病原体にさらされ、免疫系がこれらの物質に反応できるようになるという仕組みです。

しかし、鼻くそを食べることで免疫系が強化されるという説は実証されているわけではありません。インド・バンガロール国立精神衛生神経科学研究所のチッタランジャン・アンドラーデ博士はLive Scienceへのメールで、「私はこの説に懐疑的です。粘液中で乾燥しても生き残る免疫物質はおそらく非常に少量で、摂取後に消化される可能性が高いです」と述べ、効果があったとしても限定的だろうという見解を示しました。

2007年に出版された「Consuming the Inedible(食べられないものを消費する)」という本では、鼻くそを食べる子どもたちは「鼻くその食感や味」に魅力を感じていたと報告されています。ファーブル氏も「鼻くそはカリカリしていて、ちょっと塩辛いのです」と述べ、子どもたちが鼻くそを食べるのは単に鼻くその味が好きだからだろうと主張しました。

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