急増するデータセンターの建設に歯止めをかけ、周囲の環境に与える影響を評価するために時間を稼ぐ法案をニューヨーク州議会が発表しました。この法案により、新規データセンターの建設が3年間禁止される見込みです。
NY State Senate Bill 2025-S9144
https://www.nysenate.gov/legislation/bills/2025/S9144
New York Democrats push for data center construction ban
https://www.news10.com/capitol/new-york-data-center-moratorium/
New York Democrats propose sweeping pause on data center construction – POLITICO
https://www.politico.com/news/2026/02/06/new-york-democrats-propose-sweeping-pause-on-data-center-construction-00768090
民主党のリズ・クルーガー議員らが提出した法案「S9144」は、州政府機関による厳格な審査が完了するまで、州政府または地方自治体による新規データセンターの許可発行を禁止するものです。この禁止措置は少なくとも3年90日間、20メガワット以上の電力を使用するように設計された施設に適用される予定です。
この期間中、ニューヨーク州環境保全局はデータセンターの「水使用量」「温室効果ガス排出量」「騒音公害」「電気料金」といった複数の要素が環境にどういった影響を与えるのかを調査し、新たな規制を策定する必要があります。際限なく開発されるデータセンターに待ったをかけ、現状に追いついていない規制を考案するために時間を稼ぐというのが本法案の目的です。
クルーガー議員は「今こそ一時停止ボタンを押し、データセンターに関する強力な政策を策定するための時間的余裕を持つべきです。そして、AIバブルが崩壊してニューヨークの電力会社利用者に巨額の費用を負担させる事態を回避するべきです」と述べました。
クルーガー議員らは、データセンターの電力消費量の56%が化石燃料由来であり、データセンターの平均的な二酸化炭素排出量は全国平均より48%高いと主張しています。加えて現在の開発ペースでは2030年までに年間最大500万トンの電子廃棄物が発生し、州の気候目標達成を脅かす可能性があると主張しました。
アメリカの政治家たちはAIが生み出す膨大な電力需要に頭を悩ませていて、ペンシルベニア州では民主党のジョシュ・シャピロ知事が業界誘致を声高に主張していた立場から一転、エネルギーコストの上昇から住民を守るための新たな規制を提案する方向に転換しました。フロリダ州のロン・デサンティス知事も規制案を提示し、バーモント州のバーニー・サンダース上院議員も全国的なモラトリアム(一時停止)を呼びかけています。
ニューヨーク州では、キャシー・ホークル知事が住民の負担増を防ぐためデータセンターに自家発電設備の設置、もしくは追加費用負担を義務付けることを支持しました。ただ、AIの潜在的なメリットを重視し、大学を拠点とするAI研究イニシアチブに資金を提供し、新たなデータセンターの建設も行っています。
データセンター建設の一時停止措置はメリーランド州、ジョージア州、オクラホマ州、バージニア州、バーモント州でも導入されていて、ミシガン州スターリングハイツ市議会では2026年2月3日にデータセンターの新設または建設を最大12か月間停止する決議が全会一致で採択されたばかりです。
この記事のタイトルとURLをコピーする
ソース元はコチラ
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。



