超加工食品は食品というより「タバコ」と同じように扱って規制を考えるべきだとハーバード大などの研究者らが主張 – GIGAZINE


超加工食品は工業的な手法で高度に加工された食品群であり、炭酸飲料・加工肉・菓子パン・スナック・レトルト食品・カップ麺などが含まれます。ハーバード大学などの研究者らが、超加工食品はタバコとの共通点が多く、現在よりはるかに厳しい規制が必要だとする論文を発表しました。

From Tobacco to Ultraprocessed Food: How Industry Engineering Fuels the Epidemic of Preventable Disease – GEARHARDT – The Milbank Quarterly – Wiley Online Library
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/1468-0009.70066


Ultra-processed foods should be treated more like cigarettes than food – study | Global development | The Guardian
https://www.theguardian.com/global-development/2026/feb/03/public-health-ultra-processed-foods-regulation-cigarettes-addiction-nutrition

スナック菓子や炭酸医療などの超加工食品は世界中で流通していますが、超加工食品の摂取は死亡リスクの増加に関連していることが明らかになっています。また、超加工食品はがん・肥満・心臓病・糖尿病などのリスク因子と関連しており、精子の質の低下認知能力への悪影響も引き起こすことも示されています。

そこで今回、ハーバード大学・ミシガン大学・デューク大学の研究者らは、健康に悪影響を及ぼすことが知られながら世界中に流通する「タバコ」と超加工食品を比較しました。研究チームは、「タバコと超加工食品には多くの重要な共通点があります。いずれも強力な感覚体験をもたらす工業的に設計された物質であり、場合によっては同じ企業によって製造・所有されてきました」と指摘しています。


研究チームは依存症科学・栄養学・公衆衛生史といった多分野のデータを用いて、超加工食品とタバコの共通点について検証しました。そして、タバコが単なる「ニコチン供給装置」ではなく、その魅力を最大限引き出すために設計された供給システムを備えているのと同様に、超加工食品も単なる「栄養の供給源」ではなく、高度に工学的に操作された快楽に最適化された製品だと論じています。

たとえば論文では、タバコのニコチンがドーパミン系を活性化する作用を、超加工食品の炭水化物や脂肪が快楽的な感覚やドーパミン系を刺激する作用になぞらえています。いずれも自然界に存在する物質を原料にしつつ、人間の報酬系を刺激するために注意深く設計されているとのこと。

また、タバコによる快楽が急激にピークを迎えた後は急速に失速するのと同様に、超加工食品の味や香りといった快感もすぐ消え去るように設計されているそうです。これにより、消費者は繰り返し同じ超加工食品を摂取するように仕向けられるというわけです。

さらに研究チームは、超加工食品における「低脂肪」「無糖」といった健康に良さそうなうたい文句は、1950年代にタバコメーカーがフィルター付きタバコを「タバコの害を軽減する」と宣伝したのと似ていると指摘。実際のところタバコのフィルターには大した効果がありませんでしたが、規制を数十年ほど遅らせたとのこと。

研究チームは、「多くの超加工食品は最小限に加工された果物や野菜よりもタバコと多くの特徴を共有しているため、それらがもたらす重大な公衆衛生リスクに見合った規制が必要です」と主張しました。


論文の共著者であるミシガン大学のアシュリー・ギアハート教授は、超加工食品に依存する人々はタバコと似たような依存性を感じているとしています。ギアハート氏は、アルコール飲料と他の飲料を区別するのと同じように、有害な超加工食品をその他の食品と区別できるはずだと主張しました。

しかし、一部の研究者らは確かにタバコと超加工食品には類似性があるものの、今回の論文で行われたような比較は行きすぎていると考えています。イギリスのクアドラム研究所で食品専門研究センターの最高科学責任者を務めるマーティン・ウォーレン教授は、超加工食品はニコチンと同様に薬理学的な意味で本質的な中毒性があるのか、それとも消費者が学習する好みや報酬条件付けなどを利用したものなのかといった点で疑問が残るとしています。

また、健康への悪影響が超加工食品の成分そのものによるものなのか、栄養豊富な食品が栄養に乏しい超加工食品に置き換えられることが問題なのかといった点も検討するべきだとのこと。ウォーレン氏は、「この区別は重要です。なぜなら、超加工食品の規制ではタバコ規制にならうべきか、それとも食事の質や配分、食糧システムの多様化を優先すべきかという問題に影響を与えるからです」と述べました。

この記事のタイトルとURLをコピーする


ソース元はコチラ

この記事は役に立ちましたか?

もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。

関連記事