OpenAIが2025年11月12日に「GPT-5.1」を発表しました。GPT-5は前世代モデルと比べて反応が冷淡になったことが話題となっていましたが、GPT-5.1は温かみのある返答をするように調整されています。
GPT-5.1: A smarter, more conversational ChatGPT | OpenAI
https://openai.com/index/gpt-5-1/
GPT-5.1は「GPT-5.1 Instant」と「GPT-5.1 Thinking」の2つのモデルに分かれていて、どちらを使って応答するかはChatGPTのシステムが自動的に判断する仕組みです。
GPT-5.1 InstantはChatGPTで最も多く使われるタイプのモデルで、温かみのある応答を返すように調整されています。以下の画像は「ストレスを感じているからリラックスできる方法を知りたい」という入力に対するGPT-5(左)とGPT-5.1(右)の反応を並べたものです。GPT-5は「リラックスの方法の提案」を即座に始めていますが、GPT-5.1の応答は「ロン、大丈夫だよ。特に、最近はいろいろ大変なことが起きてるからね」という共感から始まっています。
また、ユーザーの指示に従う能力も向上しました。GPT-5の場合、「常に6単語で返事して」と指示してもすぐに長文で返事し始めてしまいますが、GPT-5.1では指示通りに6単語で返答し続けます。
GPT-5.1 Thinkingは複雑な思考が必要なタスクで使われるモデルです。簡単なタスクにはGPT-5と比べて高速な応答が可能で、複雑なタスクではより長時間の思考を行います。GPT-5とGPT-5.1の応答時間を比較したグラフが以下。応答時間の短い簡単なタスクではGPT-5よりGPT-5.1の方が応答時間が57%短く、応答時間の長い難しいタスクではGPT-5.1の方が71%長く思考できます。
GPT-5.1 Thinkingも温かみのある応答を返すように設計されています。「BABIPとwRC+の違いを説明して」という野球用語の解説を求めると、GPT-5ではすぐに計算式が提示されていましたが、GPT-5.1では文章での簡単な説明の後に数式が提示されています。
さらに、ChatGPTの性格を設定できる「基本的なスタイルとトーン」に「プロフェッショナル:洗練されていて几帳面」「素直:素直でポジティブ」「個性的:お茶目で想像力豊か」という性格が追加されました。旧来の「ロボット」は「無駄がない」という名前に変更されています。
GPT-5.1は2025年11月12日から有料プランの加入者向けに段階的に提供が始まっています。また、EnterpriseプランとEduプランの加入者には7日間の早期アクセスが提供されます。将来的に無料ユーザーにも展開され、GPT-5.1がデフォルトモデルとなる予定です。有料プランの加入者の場合、3カ月間は既存のGPT-5を使い続けることもできます。
GPT-5.1 InstantとGPT-5.1 ThinkingのAPIは2025年11月第3週のうちにリリースされる計画です。
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