Androidがサイドロード制限を緩和へ、「検証なし」でもインストール可能な上級者向け設定を導入 – GIGAZINE


Googleが2025年11月12日にAndroidの開発者ブログを更新し、2025年8月に発表した「開発者検証要件」に関する新たな方針を明らかにしました。今回の発表では、開発者検証の早期アクセスを開始すると同時に、コミュニティからのフィードバックを受けて、パワーユーザーや学生開発者に配慮した柔軟な運用ルールを追加導入することが示されています。

Android Developers Blog: Android developer verification: Early access starts now as we continue to build with your feedback
https://android-developers.googleblog.com/2025/11/android-developer-verification-early.html

Googleは2025年8月に、認定Androidデバイス上で動作するすべてのアプリケーションに対し、開発者の本人確認を義務付ける新たな方針を発表しました。AndroidデバイスにGoogle Playストア以外のウェブサイトやサードパーティー製アプリストアからアプリをダウンロードする場合、それまではユーザーに許可を求めていたところを、アプリ開発者の本人確認が必須条件となりました。

Androidにインストールされる全アプリの身元を確認する「開発者認証機能」をGoogleが導入 – GIGAZINE


Googleは当初、未検証のアプリインストールを広範囲で制限する姿勢を見せていました。しかし、今回Googleは、自由な利用を求める声に応える形で「高度なフロー(advanced flow)」の構築を進めていることを公表しました。

この機能により、経験豊富なユーザーは明確な警告表示を確認し、リスクを承諾することを条件に、未検証の開発者が配布するアプリであってもサイドロード等でインストールし続けることが可能になります。Googleはこの変更について、最終的な選択権をユーザーの手に委ねるものだと説明しています。


また、学習目的の学生や趣味で開発を行う個人開発者に対しても、参入障壁を下げるための措置が講じられます。こうした非商用利用のケースでは、完全な検証プロセスを経ることなく、友人や家族など限られた数のデバイスにのみアプリを配布できる専用のアカウントタイプが新設される予定です。

もちろん、Googleは依然として検証プロセスの重要性を強調しています。特に東南アジアなどの急速にデジタル化が進む地域では、銀行口座の保護を装ってユーザーに警告を無視させ、マルウェアをインストールさせるソーシャルエンジニアリング詐欺が深刻化しています。検証なしでは、悪意ある業者が次々と新しいアプリを作成してしまう「いたちごっこ」の状態ですが、開発者に実在性の証明を求めることで、攻撃のコストを引き上げ、大規模な悪用を防ぐ狙いがあります。

今回の早期アクセス開始により、Google Play以外でアプリを配布する開発者は、新しいAndroid Developer Consoleを通じて検証手続きを行えるようになりました。Googleは、エコシステムの安全性を保ちつつ、「オープンなOS」としての柔軟性を維持するためのバランス調整を続けていくとしています。

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