Amazonの巨大な倉庫では作業の一部がロボットによって自動化されていますが、依然として大勢の人間が働いており、アメリカだけでも約120万人が雇用されています。しかし、ニューヨーク・タイムズが入手した内部文書によってAmazonがロボットによる自動化を拡大して50万人の従業員をロボットに置き換える計画を進めていることが明らかになりました。
Inside Amazon’s Plans to Replace Workers With Robots – The New York Times
https://www.nytimes.com/2025/10/21/technology/inside-amazons-plans-to-replace-workers-with-robots.html
Amazon plans for 75 percent of operations to be run by robots, report reveals | Mashable
https://mashable.com/article/amazon-replace-humans-robots
Amazonは世界各地に巨大な倉庫兼物流センターを設置しており、倉庫の中では多数のロボットが活躍しています。例えば2019年に大阪府茨木市で稼働し始めたアマゾン茨木フルフィルメントセンターでは荷物を満載した棚を運ぶ自律走行ロボットが稼働しています。
Amazonの棚をまるごと背負って運ぶ自律走行ロボットを巨大物流システム「Amazon Robotics」の現場で見てきました – GIGAZINE
無数のロボットが棚を運ぶ様子は以下の動画で確認可能。Amazonはロボットの配備を拡大し続けており、2025年7月には世界累計100万台目のロボットが日本の倉庫に配備されました。
アマゾン茨木FCの最新鋭物流システム「Amazon Robotics」でドライブが棚を運ぶ様子 – YouTube

Amazonはロボットだけでなく人間の雇用も拡大し続けており、アメリカにおける従業員数は2018年から3倍以上に増加して約120万人に達しました。しかし、ニューヨーク・タイムズが入手した内部文書によると、Amazonの幹部は50万人以上の従業員をロボットに置き換える計画でいるとのこと。また、Amazonの幹部は取締役会で「2033年までに製品販売数が2倍になると予想しているが、ロボットの導入によって今後数年間は従業員の数を増加させることなく維持できる」と語ったそうです。
Amazonのロボット工学チームは業務の75%を自動化することを最終目標に据えており、自動化チームは2027年までにアメリカで必要になる16万人以上の雇用を回避できると見込んでいます。この雇用回避によって、Amazonは製品1点あたり約30セント(約45円)のコスト削減を実現できる推計です。
Amazonは2024年10月にルイジアナ州のシュリーブポートで次世代型フルフィルメントセンターの稼働を開始しました。シュリーブポートの倉庫では「Robin」「Cardinal」「Sparrow」といったロボットアームや自律走行ロボット「Proteus」などのロボットが合計1000台近く稼働しており、ロボットを導入しなかった場合と比べて従業員数を4分の1に抑えられているとのこと。今後もロボットを増やし続ける計画で、従業員数はロボットを導入しなかった場合と比べて2分の1にまで削減される予定です。
Amazonは既存の倉庫の改修などによって、シュリーブポートと同様のシステムを2027年末までに約40箇所に導入予定です。ニューヨーク・タイムズは「Amazonの計画はアメリカ中のブルーカラーに大きな影響を与え、国内最大の雇用主であるウォルマートやUPSといった他の企業も追従する可能性がある。Amazonは倉庫や配送の需要を急増させてアメリカの労働を変革した。しかし、Amazonが先陣を切る自動化の取り組みによって、倉庫や配送に関連する業務はより専門的になり、高賃金で希少なものになる可能性がある」と指摘しています。
なお、Amazonはニューヨーク・タイムズに対して「ニューヨーク・タイムズが閲覧した文書は不完全であり、Amazonの全体的な採用戦略を示すものではない」「Amazonは来るホリデーシーズンに向けて25万人の採用を計画している」との声明を発表しています。これに対して、ニューヨーク・タイムズは「25万人の採用のうち、何人が正社員となるのかは明かされていない」と指摘しています。
また、ニューヨーク・タイムズが入手した文書では、Amazon内部でロボット工学について議論する際に「自動化」「AI」「ロボット」といった用語の代わりに「先進技術」や「コボット(ロボットと人間の協働を意味する言葉)」といった用語を使用することが検討されていたほか、従業員に対して「良き企業市民」としてのイメージを構築するために地域のイベントに参加するように求められていたとのこと。これについてAmazonは「Amazonは幹部たちに特定の用語の使用を避けるように強要しているわけではない。また、コミュニティへの関与は自動化とは無関係である」と返答したそうです。
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