オープンソースのコンテンツ管理システム「WordPress」の営利商標を管理するAutomatticは、2019年にマイクロブログサービスTumblrを買収しました。この買収についてAutomatticのマット・マレンウェッグCEOが、「これまでで最大の失敗かもしれない」と講演で語りました。
WordCamp Canada 2025 – Ma.tt Mullenweg「タウンホール/AMA」 – YouTube

Automattic CEO calls Tumblr his ‘biggest failure’ so far | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/10/20/automattic-ceo-calls-tumblr-his-biggest-failure-so-far/
Automattic CEO calls Tumblr his ‘biggest failure’ amid losses | The Tech Buzz
https://www.techbuzz.ai/articles/automattic-ceo-calls-tumblr-his-biggest-failure-amid-losses
WordPressはブログやホームページを手軽に作成できるコンテンツ管理システムであり、2025年10月の時点で全ウェブサイトの43.4%がWordPressを利用しています。そんなWordPressを運営するは2019年、成年向けコンテンツの全面禁止などでユーザー離れが加速していたTumblrを買収しました。当時のマレンウェッグ氏は、「Tumblrはウェブ上で最も象徴的なブランドの1つです。新しいアイデア、文化、経験を共有するのに不可欠な場所であり、何百万人もの人々が共通の関心事に基づいてコミュニティを作成・構築するのに役立ちます」と語っていました。
ブログサービスのTumblrがWordPressの親会社に買収される – GIGAZINE
AutomatticはTumblrを立て直すため、1億ドル(約150億円)を超える投資を行いましたが運営は難航。2023年にはTumblr運営チームの大幅な縮小が発表され、Tumblr運営部門のメンバー139人のうち大多数が他の部門に異動することとなりました。
Tumblr復活のために150億円以上が費やされたものの最盛期には及ばず運営チームの大幅縮小が決定 – GIGAZINE
マレンウェッグ氏は2025年10月15日~17日に開催されたWordCamp Canada 2025で講演を行い、その中でTumblrについて言及しました。マレンウェッグ氏は、記事作成時点ではTumblrがWordPressと異なる技術スタック上に存在しており、これをWordPressのインフラに統合する必要があるものの、それは大変な作業だと説明しています。
Tumblr上には5億個を超えるマイクロブログが存在するものの、ビジネスとして考えた場合、収益よりも運営コストの方がはるかに高くなっているとのこと。Automatticとしても、持続可能性のために他のプロジェクトを優先せざるを得ないそうです。
マレンウェッグ氏は、「これは現時点で私にとって最大の失敗、あるいは逃したチャンスかもしれません。しかし、私たちはまだTumblrに取り組み続けています」と語りました。この問題についてテクノロジー系メディアのTechCrunchは、TumblrのバックエンドがWordPressに移行できればメンテナンスがシンプルになり、コスト効率が向上するだろうと主張しています。
マレンウェッグ氏は質疑応答の中で、AI生成画像をコンテンツとして使用することの影響について尋ねられ、「これは非常に発展途上の分野であり、国によって法律が異なります」と回答。これに続いて、「AI生成物という魔神をボトルの中に戻すことはしていません。OpenAIのようなAI開発企業はあまりに大きすぎ、彼らのシステムや大規模データセンターなどのインフラが、経済全体や成長と結びついているため、もはや破綻することも不可能です」との見解を示しています。
また、WordPressを巡ってAutomatticとウェブホスティングプロバイダーのWP Engineの間で起きている争いについても言及しました。この争いは、WP EngineがWordPressに特化したサービスを提供しているにもかかわらず、WordPressを支えるための投資をほとんど行っていないとして、マレンウェッグ氏はWP Engineを「WordPressの癌(がん)」だと批判したことに端を発します。
マレンウェッグ氏は、「悪質な行為者」からコミュニティを守る方法について尋ねられると、まずは「私は悪質な行為者がいるとは言いたくありません。そのタイミングで悪い行為があり、一時的に悪い行為をしているだけかもしれません。将来的には良い行為者になることを願っています」と返答しました。
その上で、特定のユーザーのランキングを高めるなどのインセンティブシステムの構築や、コミュニティメンバーが正しい行動をしている企業を支援することで、より良い行動を促すことができると主張しています。マレンウェッグ氏がWP Engineについて問題提起した2024年9月以降、WP Engineから別のホスティングサービスに移行したウェブサイトは約10万件に達しています。こうした行動により、悪質な行為をする企業に対して「正しいことをするような商業的な動機づけ」ができるとマレンウェッグ氏は訴えました。
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