Windows 11のアップデートで「localhost」が壊れたという報告が続出 – GIGAZINE


2025年10月にMicrosoftが配信したWindows 11向けの累積更新プログラム(KB5066835)を適用した環境で、localhostへのアクセスができなくなるという問題が発生しています。これにより、開発者などが自身のPC上で開発・テストしているウェブアプリにローカルホストを通じて接続できなくなり、Visual StudioでのデバッグやASP.NETビルドといった作業に支障が出ています。

Localhost not working anymore after 2025-10 cumulative update Windows 11 – Microsoft Q&A
https://learn.microsoft.com/en-us/answers/questions/5585563/localhost-not-working-anymore-after-2025-10-cumula

Microsoft update breaks localhost in Windows 11 • The Register
https://www.theregister.com/2025/10/16/windows_11_update_localhost/

この問題は、2025年10月の累積更新プログラム(KB5066835)をインストールした後に発生すると確認されています。ユーザーがローカルホストを通じてウェブアプリにアクセスしようとすると、HTTP/2プロトコルエラーが発生し、接続に失敗するとのこと。これにより、Visual Studioを使用したデバッグ作業や、ASP.NETで構築されたアプリの動作確認などができなくなってしまいます。

IT系ニュースサイトのThe Registerは「不具合の原因は、Windowsのカーネルコンポーネントであり、ローカルのHTTPトラフィックを処理するHTTP.sysにバグが混入したことにあると特定されています」と報じています。ただし、この問題はWindows 11 24H2をクリーンインストールした環境では発生しないとの報告もあることから、バグはOSの根幹にあるものではなく、既存のシステム構成に更新プログラムが適用される際の競合によって引き起こされている可能性が高いと考えられています。


Microsoftのフォーラムで最も成功報告の多い解決策は、原因となっている更新プログラムをアンインストールすること。また、KB5066835をアンインストールしても解決しない場合、KB5065789もアンインストールすると解決したという報告もあります。

KB5066835のアンインストールは、コマンドプロンプトを管理者として実行し、以下のコマンドを入力することで行えます。ただし、アンインストール後にWindows Updateによって自動的に再インストールされてしまうことがあるため、一時的に更新を停止するか、特定の更新を非表示にするツールを使用する必要があります。

wusa /uninstall /kb:5066835


記事作成時点で、Microsoftからこの問題に関する公式な発表はありません。Microsoftのフォーラムでは、インディペンデントアドバイザーがこの更新プログラムによってHTTP/2とループバック通信にリグレッションが生じたことを認めています。


The Registerは「Microsoftはメディア作成ツールに不具合を起こしたのと同じ週に、新しいバージョンのOSがローカル開発を台無しにしました。数億円をかけて行っているアップグレード推進は、Windowsエコシステムが依然としていかに脆弱(ぜいじゃく)であるかを浮き彫りにしました」と批判しました。

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