無料の音声編集アプリ「Audacity」のロゴが刷新されると発表され嘆きの声が多数 – GIGAZINE


無料のオープンソース音声編集ソフトウェアの「Audacity」が、2021年から続いたAudacity 3シリーズをメジャーアップデートして、Audacity 4を2026年初頭にリリースする計画を発表しました。アップデートに合わせてAudacityのロゴも刷新されることが明かされています。

How We’re Redesigning Audacity For The Future – YouTube


If you can get past the terrible logo, Audacity 4 looks pretty great | The Verge
https://www.theverge.com/news/792368/if-you-can-get-past-the-terrible-logo-audacity-4-looks-pretty-great

Audacityを展開するMuseで製品担当副社長を務めるマーティン・キーリー氏は、自身のYouTubeチャンネルでAudacity 3からAudacity 4まで段階的に進化させていく過程で行われた研究と設計について詳しく説明しています。

キーリー氏によると、1999年にAudacityがプロジェクトを開始した頃、「アプリを開いたらすぐに操作できる」というシンプルさを目指していたとのこと。しかし、20年にわたるアップデートや音声編集ソフトウェアへの需要の変化に伴って、ソフトウェアの設計が複雑になっていったそうです。そこでAudacityの開発チームは、長期にわたる調査を実施し、Audacityをどのような目的で使う人が多いかを明らかにしました。

調査の結果、70%のAudacityユーザーがクイック録音やフォーマットの変換、クイック編集など単純なオーディオ編集タスクにAudacityを使用していることが分かりました。また、60%が音楽の録音やレコードのデジタル化など、音楽に関するタスクに使っています。ミキシングやマスタリング、エフェクトによる仕上げのような制作作業に使っているのは30%、文章の読み上げやポッドキャストに使用しているのは20~25%。データ分析などの学術目的で使用しているのは5%ほどでした。


分析結果を総合すると、Audacityは単なる音声編集だけではなく、オーディオ制作にも重要な役割を果たしていたと判明しました。その上で、より多くの楽器のサポートなど、音楽機能に関するリクエストが大量に寄せられていたとキーリー氏は述べています。

調査やユーザーの声、開発チームの体制を踏まえて、キーリー氏はAudacity 3を段階的に進化させるための課題を以下のようにまとめました。第1にオーディオ編集者とプロデューサー向けに新機能を多数構築すること、第2に「技術的負債」と呼ばれる「とりあえず動かすために放置していた問題」を取り除いてパフォーマンスを全体的に向上させること、第3にGUIフレームワークをQtに変更すること、第4にAudacityを視覚的に魅力的かつ使いやすいものにすること、第5に将来的に追加する高度な音楽機能の基礎を築くこと、第6にレイテンシーの問題を解決することが挙げられています。


このようにさまざまなアップデートが計画されているAudacity 4ですが、機能だけではなく、ブランドイメージも刷新することが発表されています。以下が従来のAudacityロゴで、ロゴには小さな変更は加えられてきましたが、大きな変更はされていませんでした。キーリー氏は「このロゴは象徴的なものですが、ほとんどの人が時代遅れだと考えるでしょう」と指摘しています。


キーリー氏がムービーの中で公開した新しいAudacityロゴが以下。キーリー氏によると、Audacityのブランド変更自体は2024年に完了していたそうです。


以下は、Audacity 4の新しいロード画面。


Museは展開しているアプリのロゴイメージを全体的に刷新しており、Audacityもそのデザインに倣った形となっています。


キーリー氏は、「Audacity 4に関する今回の発表の中で、ブランドロゴの刷新のトピックが最も話題になるだろうと確信しています。時に、ブランドロゴの簡素化された変更は、活気が失われたり不格好になったりすることがあります。今回のデザイン変更について、皆さんがどう思うか興味があります」と述べています。

Redditで「新しいAudacityロゴについてどう思いますか?」と議題に上がった際には、「オリジナルのロゴはヘッドホンであることとサウンドに関係していることが一目でわかったが、新しいものはヘッドホンだと事前に知らされなければ、何かわからない悪いデザイン」「あまりにも一般的で個性もなく好きじゃない」「スイカを食べている途中の精子」といった批判意見が数多く挙がっていました。

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