科学研究を行うスタートアップ「Periodic Labs」が、スタートアップの最初期段階であるシードステージを終えて発足しました。ベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツなどから3億ドル(約444億円)の出資を受けており、科学的な発見を自動化することを目指しています。
Periodic Labs
https://periodic.com/
Former OpenAI and DeepMind researchers raise whopping $300M seed to automate science | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/09/30/former-openai-and-deepmind-researchers-raise-whopping-300m-seed-to-automate-science/
Periodic Labsはエキン・ドガス・キューバック氏とリアム・フェダス氏によって設立されたスタートアップです。
キューバック氏はGoogleのAI開発機関であるGoogle BrainおよびGoogle DeepMindの出身。材料・科学チームを主導し、「GNoME」と呼ばれるAIツールを使って新しい結晶構造を220万種類発見するという功績を残しました。
Google DeepMindがAIツールを使って220万種類の新しい結晶構造を発見、これまで発見されてきた数の45倍以上 – GIGAZINE
フェダス氏はOpenAIの元研究担当ヴァイス・プレジデントであり、ChatGPTの開発に携わった研究者の1人です。このほか、Google DeepMindやMetaなどから20人以上の人材が集結しています。
Periodic Labsの目標は「科学的な発見を自動化する」というもの。AIで新しい材料を発見し、ロボットで物理的に実験を行うなどして、「AI科学者」を誕生させようとしているそうです。
最初の目標は、既存の超伝導材料よりも高性能で、可能であれば少ないエネルギーで動作する新たな超伝導体を発明すること。
もう一つの目標は、AI科学者が新たな発見を求めて様々な元素や原材料を混合・加熱・操作する過程で生み出す物理世界のデータを全て収集することです。
Periodic Labsは「これまで、科学的なAIの進歩はインターネット上のデータで訓練されたモデルから生み出されてきました。しかし、データはその膨大さにもかかわらず有限であり、近年の最先端AIモデルは完全にデータを使い果たしています。最終的には自らの仮説を試して検証する必要があります。我々の戦略の中核である自律型実験室で、他では得られない膨大な高品質データを提供できます」と述べました。
Periodic Labsはアンドリーセン・ホロウィッツ、DST、NVIDIA、Googleの元CEOエリック・シュミット氏、Amazon共同創設者のジェフ・ベゾス氏などから支援を受けており、次世代材料を発明するだけでなく、AIモデルの進化を継続させるために必要なデータを生成することが期待されています。
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