ディズニーがAIチャットサービス「Character.AI」に対して自社キャラクターの使用停止を求める書簡を送付したことが明らかになりました。Character.AIではキャラクターの人格を持ったAIを作成して公開したり会話したりできるのですが、ディズニーは自社キャラクターが性的な目的や子どもにとって有害な目的で使用されていたと主張しています。
Scoop: Disney sends cease and desist letter to Character.AI
https://www.axios.com/2025/09/30/disney-characterai-cease-desist
Disney sent a cease and desist letter to Character.AI
https://www.cnbc.com/2025/09/30/disney-cease-and-desist-characterai-copyright.html
Character.AIでは、ユーザーが自分好みの人格を持ったAIキャラクターを作成して会話することができます。作成したAIキャラクターは他のユーザーに公開することも可能で、Character.AIのトップページには多様な人格を持ったAIキャラクターが並んでいます。
公開されているAIキャラクターの中にはアニメや漫画のキャラクターを模したものも多数存在しています。例えば、記事作成時点ではPopular(人気)の欄に「鬼滅の刃」の竈門炭治郎や「原神」の雷電将軍といった人気キャラクターが並んでいました。これらのAIキャラクターはユーザーが勝手に作成したものです。
Character.AI内の検索トレンドは以下の通り。主に性的な成人向けコンテンツを指す「Nsfw」というフレーズがトップになっていることから、多くのユーザーが性的な目的でCharacter.AIを利用していることが分かります。
そんなCharacter.AIに対してディズニーがキャラクターの使用停止を求める書簡を送付したことが海外メディアのAxiosによって報じられました。
報道によるとディズニーは「Character.AIにはピクサー作品やスター・ウォーズシリーズ、マーベル・シネマティック・ユニバースなどを含むディズニーのキャラクターを模したAIキャラクターが多数登録されている」「Character.AIのAIキャラクターが子どものユーザーに対して『グルーミング』『性的搾取』『感情操作』といった問題のある行為を行っているという(PDFファイル)レポートが存在する。このレポートはCharacter.AIでディズニーのキャラクターが利用されることの懸念を浮き彫りにしている」と主張しているとのこと。
ディズニーは上記の状況を踏まえて「ディズニーの著作権を侵害しているCharacter.AIのチャットボットは、場合によっては性的搾取であり、子どもにとって有害で危険なものであり、ディズニーの評判と信用を著しく損なうものである」と述べ、キャラクターの使用停止をCharacter.AIに求めました。
Character.AIの広報担当者はAxiosの取材に対して「知的財産をどのように扱うかは、権利保有者の判断に委ねられている。当社は権利保有者からの削除申請に対して迅速に対応する。ディズニーのキャラクターは既に削除済みである」と述べています。実際に記事作成時点では「Mickey Mouse(ミッキーマウス)」というフレーズで検索しても何もヒットしませんでした。
なお、ディズニーは画像生成AIのMidjourneyについてもキャラクターの無断使用を問題視して訴訟を展開しています。
ディズニーとユニバーサルが画像生成AIのMidjourneyを「盗作の底なし沼」と痛烈に批判して訴える – GIGAZINE
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