教育などを目的として、若い人に高齢者の身体状態を体験させることができるスーツ「GERT」が販売されています。
Age simulation suit GERT ✅ – the GERonTologic simulator
https://www.age-simulation-suit.com/
GERTには白内障の症状を体験できる眼鏡や、難聴を体験できるスピーカー、頭部の可動を制限するプレート、手の震えを再現するモーターなどが付いており、一般的に高齢者に降りかかる身体的な障害をどんな人でも体験できるようになっています。
例えば膝の痛みを再現する部位は、内部のバネで可動域が制限されているほか、皮膚表面に微弱な刺激を加えることもできます。

主に喫煙によって生じる慢性閉塞性肺疾患を再現したい場合、鼻呼吸を止めるためのクリップと、肺活量を制限するための腹部パーツが利用できます。これにより、慢性閉塞性肺疾患で生じる激しい息切れを体験できるとのこと。

不安定な歩行を再現するシューズは、柔らかいソールがスポンジのような感触を生み出し、床との接触をわかりにくくします。
果たしてどれほど効果的に高齢者の障害を再現できているのか定かではありませんが、開発元は「医学生に使わせたところ、老後の生活をよく理解できるようになったと答えた人は全体の83%だった」という調査結果を引用し、「年齢シミュレーションスーツを用いることで高齢者への共感が促進され、教育・学習補助として有効であることが実証された」と伝えています。
価格は1390ユーロ(約24万円)です。
ソーシャルサイトのHacker Newsでは「介護施設の職員は研修時にこうしたスーツを着ているはず」といったコメントや「高齢者の苦労を知れば高齢者の行動に忍耐強くなれる」といった趣旨のコメント、「手遅れになるまで待つよりも早いうちに少しずつ運動しておけ」という高齢者のコメントなどが見られました。
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