ロシア当局が、メッセージングアプリのWhatsAppとTelegramの通話機能を一部制限すると発表しました。これらのアプリはロシア国民を破壊活動やテロ活動に巻き込むために使われていると伝えられています。
Russia restricts calls via WhatsApp and Telegram, the latest step to control the internet | AP News
https://apnews.com/article/russia-internet-messenger-whatsapp-telegram-crackdown-2a89703deb1094af1b0206161efe2050
Russia restricts WhatsApp, Telegram calls, alleging criminal, terrorist activity | CyberScoop
https://cyberscoop.com/russia-restricts-whatsapp-telegram-calls-alleging-criminal-terrorist-activity/
Russia Limits WhatsApp, Telegram Calls Over Claimed Crime Fight
https://www.kyivpost.com/post/58080
ロシアの通信監視機関であるロスコムナゾールは、WhatsAppとTelegramを制限する措置について「犯罪対策に必要なものだ。法執行機関と市民からの多数の申し立てによると、これらのアプリは詐欺や金銭の搾取、ロシア市民を破壊活動やテロ活動に巻き込むための主要な音声サービスとして利用されている」と説明しました。
WhatsAppを所有するMetaは、ロシアで過激派組織に指定されています。WhatsAppの広報担当者は声明で「人々の安全な通信の権利を侵害する政府の試みにWhatsAppが抵抗しているため、ロシアはブロックしようとしている」と非難しました。
FacebookとInstagramの運営元Metaが過激派であるとロシアの裁判所も認定し活動制限、ただしWhatsAppは除外 – GIGAZINE
ロスコムナゾールはまた、「両アプリに対策を講じるよう繰り返し要請したが、無視された」とも伝えました。
ロシア当局は長年、インターネットを規制するための多角的な取り組みを続けており、政府の意向に従わないウェブサイトやプラットフォームを禁止する制限的な法律を制定してきました。オンライントラフィックを監視し操作するための技術も洗練されてきており、近年では独自の国営メッセージングアプリ「Max」の導入を目指しています。
通話やメッセージを暗号化してユーザーのプライバシーを保護するWhatsAppやTelegramとは異なり、Maxを通じて共有される情報にはロシアの治安機関がアクセスできるとみられています。
ロスコムナゾールは、アプリのその他の機能は影響を受けていないと主張し、ロシアのデジタル開発省は「通話機能はロシアの法律に準拠すれば回復する」と付け加えました。専門家は、国民が利用するアプリを西側が管理するものからMaxに移行させる狙いがあるのではないかとみています。
なお、ウクライナも、ロシアによる偽情報拡散や情報漏えいへの懸念から、政府職員などを対象にTelegramの使用を禁止しています。
ウクライナがロシアのスパイ行為を懸念して政府・軍関係者が使用する政府端末でTelegramを禁止 – GIGAZINE
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