テスラが開発しているAIスーパーコンピューター「Dojo」のチームが解散し、リーダーがテスラを離れることになると、内部情報を得たというBloombergが伝えました。メンバーの一部はスタートアップ企業に移籍するとのことです。
Tesla (TSLA) Disbands Dojo Supercomputer Team in Blow to AI Effort – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-08-07/tesla-disbands-dojo-supercomputer-team-in-blow-to-ai-effort
Dojoは2021年にその存在が明らかにされたスーパーコンピューターです。Dojoのアーキテクチャに基づいてこれまでにいくつかのチップが製造されており、2025年には「AI6」というチップがSamsung工場で製造されることが明かされていました。AI6は、車両、ロボット、データセンター等に活用される予定です。
テスラがSamsungと2033年末までの2兆円超のチップ契約を発表、テキサス州でテスラの次世代AI6チップを製造 – GIGAZINE
ところが、匿名でBloombergの取材に答えた関係者によると、このDojoを開発するチームが解散されることになったそうです。
関係者いわく、テスラのイーロン・マスクCEOがDojoの停止を命じ、Dojoを率いていたピーター・バノン氏はテスラを退社。Dojoに所属していたメンバーのうち約20人がDensityAIというスタートアップに転職し、残りのメンバーはテスラ社内の他のチームに再配属されているとのこと。
関係者は「コンピューティングはNVIDIAやAMDに、チップ製造はSamsungに業務を委託するなど、テスラは外部のパートナーへの依存度を高める予定」と伝えています。
マスク氏は記事作成時点でこの件に関してコメントを発表していません。
DensityAIはロボット工学、AIエージェント、自動車など多様な分野で活用されるAIデータセンターのために、チップ、ハードウェア、ソフトウェアの開発を進めています。Bloombergによると、DensityAIはDojoの元責任者であるガネシュ・ヴェンカタラナナン氏と、元テスラ従業員のビル・チャン氏およびベン・フローリング氏によって設立されたとのことです。
テスラの株価はBloombergの報道を受けてわずかに下落しました。
2025年7月24日に発表されたテスラの2025年第2四半期(4~6月)決算では、売上が前年同期比で12%減、純利益が前年同期比で16%減となるなど、同社が苦境に立たされていることが見て取れます。
テスラが2025年第2四半期の決算を発表、「売上12%減」「自動車出荷台数14%減」「営業利益42%減」と散々な結果に – GIGAZINE
この記事のタイトルとURLをコピーする
ソース元はコチラ
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。



