中国への輸出が制限されている、AI分野で利用可能なNVIDIAの高性能チップを故意に輸出したとして、カリフォルニア州に住む中国人2人が逮捕・起訴されました。容疑は「輸出管理改革法違反」で、最高で禁錮20年に問われる罪です。
Office of Public Affairs | Two Chinese Nationals Arrested on Complaint Alleging they Illegally Shipped to China Sensitive Microchips Used in AI Applications | United States Department of Justice
https://www.justice.gov/opa/pr/two-chinese-nationals-arrested-complaint-alleging-they-illegally-shipped-china-sensitive
Two Chinese nationals in California accused of illegally shipping Nvidia AI chips to China | Reuters
https://www.reuters.com/business/autos-transportation/two-chinese-nationals-california-accused-illegally-shipping-nvidia-ai-chips-2025-08-05/
US charges Chinese nationals with illegally shipping Nvidia chips to China | Trade War News | Al Jazeera
https://www.aljazeera.com/economy/2025/8/6/us-charges-chinese-nationals-with-illegally-shipping-nvidia-chips-to-china
司法省によると、起訴されたのはカリフォルニア州パサデナ在住のチュアン・ゲン被告人と、エル・モンテ在住のシーウェイ・ヤン被告人の2人。ともに中国国籍を持つ28歳で、ゲン被告人は永住権を保持していますが、ヤン被告人はビザが期限切れの不法滞在者です。
2人にはNVIDIA H100 GPUを含む高性能チップを無許可かつ故意に中国に輸出していた疑いがかけられています。
検察によると、2人は2022年10月から2025年7月まで、エル・モンテに本拠を置くALXソリューションズという会社を通じて、シンガポールやマレーシアの企業に対して、少なくとも21件の輸出を行ったとのこと。ALXソリューションズは2024年1月に、中国企業から100万ドル(約1億4700万円)を受け取ったのをはじめ、中国や香港の企業から支払いを受けていました。
検察がALXソリューションズのオフィスや被告人の携帯電話を調べたところ、「アメリカから中国への輸出制限を回避するためにマレーシア経由でチップを輸出する」計画を含む、有罪を立証する通信記録が見つかったそうです。
ゲン被告人はロサンゼルスの地方裁判所に初出廷した際に保釈金25万ドル(約3700万円)を支払って保釈されています。ヤン被告人については、2025年8月12日に聴聞会、9月11日に起訴状読み上げが予定されています。罪状認否は行われなかったとのこと。
なお、NVIDIAは「当社は主にOEMを含むパートナー企業に製品を販売していて、パートナー企業がアメリカの輸出管理規制に準拠しているか確認する手助けもしています」と述べ、本件について「密輸は絶対に許されないということを示すものです」とコメントしています。
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