世界初のAI女優ティリー・ノーウッドが爆誕するもハリウッド俳優から怒りの声が殺到、俳優労働組合も苦言を呈する – GIGAZINE


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世界初のAI女優として話題を集めるTilly Norwood(ティリー・ノーウッド)に対して、ハリウッド俳優や映画俳優組合・米テレビ・ラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA)から苦情が殺到しています。

SAG-AFTRA Statement on Synthetic Performer | SAG-AFTRA
https://www.sagaftra.org/sag-aftra-statement-synthetic-performer

AI ‘actor’ Tilly Norwood provokes outrage from Hollywood’s real actors and SAG-AFTRA
https://www.polygon.com/ai-generated-actor-tilly-norwood-hollywood-sag-aftra/

Melissa Barrera, Lukas Gage & More React To AI Actress
https://deadline.com/2025/09/hollywood-reacts-ai-actress-tilly-norwood-agency-boycott-1236563479/

映像プロダクションのParticle6は、2025年9月25日から10月5日まで開催されているチューリッヒ映画祭の中で、世界発のAI俳優スタジオの「Xicoia」を設立すると発表しました。そして、Xicoiaに所属するAI俳優のひとりとして、ティリー・ノーウッドを発表しています。Particle6の創設者であるエリーン・ファン・デル・フェルデン氏は、ノーウッドをタレントエージェンシーと契約させるべく手続きを進めていることを明かしました。


これに対して、SAG-AFTRAはノーウッドおよびAI俳優スタジオのXicoia、さらには実在の俳優をAIで置き換えるというアイデアを非難しました。SAG-AFTRAは「誤解のないよう明確に申し上げますが、『ティリー・ノーウッド』は俳優ではなく、無数のプロのパフォーマーの演技を学習させたコンピュータープログラムによって生成されたキャラクターに過ぎません。しかも、実物の俳優に対する許可および報酬は一切ありません」「盗まれた演技を利用して俳優の仕事を奪い、俳優の生活を危険にさらし、人間の芸術性を貶めるという問題を生み出しています」と声明で述べています。

映画「The Smashing Machine」に出演するエミリー・ブラントは、The VarietyのインタビューでノーウッドのようなAI俳優の登場について「なんてこった、もう最悪」「本当に、本当に恐ろしいです。事務所の皆さん、そんなことはやめてください。お願いだから、私たちの人間的な繋がりを奪うのはやめてください」と語りました。

メリッサ・バレラは自身のInstagramのストーリー上で、「こんなことをするエージェントに所属する俳優は全員、やっつけて欲しい」「なんて気持ち悪いんだ。空気読んで欲しい」とノーウッドおよびXicoiaを批判。


バレラの投稿に反応したキアシー・クレモンズは、「エージェントを追放しろ。名前を公表してほしい」とコメント。


マーラ・ウィルソンは、「彼女を作り出すために顔を合成された何百人もの若い女性たちはどうなったのですか?彼女たちを雇うことはできなかったのですか?」と反応しました。


トレース・リセットは、AI俳優を「ある日、ランチの列に割り込んできて、すみませんとも言わないようなもの」と表現しています。


ラルフ・アイネソンは自身のXアカウントで「消えろ」とポストしました。


なお、ノーウッドの生みの親であるフェルデン氏はハリウッド俳優やSAG-AFTRAから苦情が殺到する前のタイミングに、自身のInstagram上に「AI作品は人間の代わりではなく、創造的な作品、つまりは芸術作品です」と述べる声明を出していました。

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