10月21日、アンカー・ジャパン(Anker)が、モバイルバッテリーやBluetoothスピーカーなど4製品を自主回収すると発表しました。モバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」は41万台以上と非常に数が多く、これまで同社から41件の重大製品事故報告がなされているということもあり、経済産業省による行政指導が行なわれる事態となりました。
個人的には、本件のようにアンカーの情報公開はしっかりしているため、その点では信頼しています。モバイルバッテリーのように過酷な環境で使う製品ならではの難しさはあるとは思いますが、信頼性回復に努めてほしいところです。
そして、筆者の使っている会議用スピーカー「Anker PowerConf S500」も対象機種のひとつとなっており、実際にリコール対象に該当しているかどうかはシリアルナンバーを入れて検索する必要があります。実はこの「シリアルナンバーを入れて検索」が結構面倒なのです。
まず、シリアルナンバーは製品の底面にうっすらとプリントされており、もともと「人間には読めない」レベルの読みにくさです。加えて、このPowerConf 500は数年間使っており、ナンバー自体がキズや汚れでさらに判読困難となっています。肉眼で確認することは諦め、スマホのカメラで撮影し、ある程度文字を推定しながら16桁のシリアルナンバーを入力しました。もちろん「Google レンズ」も認識してくれないので、ナンバーを入れるだけで一苦労でした。
結果、手持ちのPowerConf S500はどうやらリコールの対象外であるようです。ただ、何文字かはナンバーを推定しながら入力しているので、本当に対象外なのか少し不安も残っています。
しばらくはPowerConf S500を使い続ける予定ですが、近年、リコール製品が出るたびにこうした苦労を味わうため、良い解決法はないかななどと考えていたところ、その翌日に素晴らしいPlayStation 5のファームウェアアップデートが発表されました。
システムソフトウェアのアップデートにより、「設定」からPS5本体とコントローラー「DualSense」のシリアルナンバーが確認できるようになったそうです。大変地味な機能ですが、昨日の体験から「これは絶対便利。素晴らしいアップデート」と感心しました。
もちろん、ゲームプラットフォームと、モバイルバッテリーやスマホ/PC周辺機器の事情は違います。ただ、シリアルナンバー検索や製品のトレーサビリティについて、なにか良い解決策を業界全体で見つけていってほしい、そう感じる体験でした。




