アレクサンドリアの大灯台は紀元前3世紀頃、エジプトのアレクサンドリアの港の入り口にあったファロス島に建造された高さ134mの巨大な灯台で、古代世界の七不思議のひとつにも数えられています。そんなアレクサンドリアの大灯台に使われていた巨大な石材22個が、数百年ぶりに海底から引き上げられました。
Les portes du phare d’Alexandrie sortent de l’eau ! | CNRS
https://www.cnrs.fr/fr/presse/les-portes-du-phare-dalexandrie-sortent-de-leau
Lighthouse of Alexandria rises again as 22 massive blocks resurface from the seafloor after 2,000 years | Archaeology News Online Magazine
https://archaeologymag.com/2025/07/lighthouse-of-alexandria-rises-again/
アレクサンドリアの大灯台は紀元前3世紀、プトレマイオス朝のプトレマイオス1世の統治下にあったアレクサンドリアに建造された大灯台で、ギリシャの建築家であったクニドスのソストラトスによって設計されました。
その高さはなんと134mに達したといわれており、長らくギザの大ピラミッド(約147m)と並んで世界で最も高い人工物のひとつとなっていました。796年の地震によってアレクサンドリアの大灯台は半壊し、その後の1303年と1323年の地震で完全に崩壊したといわれており、その地に残された石材は15世紀後半にカーイト・ベイの要塞を建造するために流用されたとのこと。
by Wikimedia Commons
1968年にはアレクサンドリアの大灯台に使われていた石材の一部が海底に沈んでいることが判明し、1994年にフランスの考古学者ジャン-イヴ・アンプルールが率いた体系的な調査が行われました。
この調査により、海底に沈んでいるスフィンクスの像やオベリスク、円柱、花こう岩のブロックなど3300点以上の遺物が確認されました。過去10年間で、これらの建築物の破片のうち100点以上がデジタルスキャンされています。
2025年7月、フランス国立科学研究センター(CNRS)の考古学者兼建築家であるイザベル・ヘアリー氏が主導するプロジェクト「PHAROS」により、新たに22個のアレクサンドリアの大灯台に使われていた石材が、海底から引き上げられたと発表されました。
今回引き上げられた石材には、灯台の記念碑的な入り口に渡されたまぐさ石や支柱、敷居に使われた石、基礎部の舗装板、これまで記録されていなかった塔門(Pylon)の断片などが含まれています。塔門の出入り口はエジプト様式とギリシャの建築技術が巧みに融合しており、ヘレニズム時代のアレクサンドリアにおける文化的多様性を物語っているとのこと。
by GEDEON Programmes / CEAlex
PHAROSはアレクサンドリアの大灯台をデジタルで復元することを目指したプロジェクトで、CNRSとエジプトのアレクサンドリア研究センターが、ダッソー・システムズ財団の支援を受けて進めています。
今回引き上げられた最大80トンに及ぶ石材はそれぞれ詳細な写真測量法によるスキャンが行われた後、ダッソー・システムズ財団のボランティアエンジニアに引き渡されます。エンジニアは石材の破片をデジタル分析し、まるでジグゾーパズルのピースのように仮想的に配置することで、「アレクサンドリアの大灯台の仮想的な写し」を作成することを目指しています。
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