円錐形の頭蓋骨を持つ6200年前の少女の遺体がイランで発掘される – GIGAZINE


メモ


イラン西部にある古代の墓地を発掘していた考古学者が、著しく変形した人間の頭蓋骨を発見しました。包帯を使って頭を細くする文化の影響を受けたものと見られています。

A Young Woman From the Fifth Millennium BCE in Chega Sofla Cemetery With a Modified and Hinge Fractured Cranium, Southwestern Iran
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/oa.3415


Teen girl from 6,200 years ago with cone-shaped skull unearthed in Iran
https://phys.org/news/2025-06-teen-girl-years-cone-skull.html

‘Cone-headed’ skull from Iran was bashed in 6,200 years ago, but no one knows why | Live Science
https://www.livescience.com/archaeology/cone-headed-skull-from-iran-was-bashed-in-6-200-years-ago-but-no-one-knows-why

タルビアト・モダレス大学の考古学者であるハメド・ヴァフダティ・ナサブ氏らは、イラン西部にある遺跡を調査する中で、家族葬が行われた痕跡のある共同墓地を発見しました。墓地には複数人の遺骨が納められており、そのうちの1つに円すい形の頭蓋骨が含まれていたとのことです。


この頭蓋骨の持ち主は女性で、20歳未満だったと推定されています。いくつかの調査から、一部の文化では子どもが成人するまで頭を包帯できつく縛っていたことがわかっており、今回見つかった頭蓋骨も同様にして縦に長く伸びたのではないかと考えられています。

ナサブ氏らが頭蓋骨のCTスキャンを行った結果、骨の大部分は通常よりも薄く、頭部外傷のリスクが高くなっていたことがわかったそうです。

加えて、実際に頭蓋骨から頭部外傷の痕跡が見つかっており、この女性は何らかの外的要因で死亡したものと推察されています。頭蓋骨には幅広の物体によって傷つけられた痕がありましたが、誰かが殴りつけたのか、それとも事故で亡くなったのかはわかりません。


なお、ナサブ氏らが調査した墓地には矯正された頭蓋骨が他にも見つかっており、強制された人と、されなかった人が同じ場所に埋められていたことも判明しています。外傷のある女性は他の多くの人々とともに共同墓地に埋葬されたため、残りの骨が特定されておらず、女性の最期の瞬間は謎に包まれたままです。

ナサブ氏らは「この若い女性は、最期の瞬間、幅の広い物体によってもたらされた強烈な力を加えられました。ただ、女性の頭蓋骨は通常より弱くなっていましたが、打撃は非常に激しかったことが予想されるため、通常の頭蓋骨でも同様に骨折していたはずです」と述べました。

なお、頭蓋骨を変形させるという文化は日本にもあったことがわかっています。

1800年前に種子島に住んでいた「広田人」はわざと幼児の頭蓋骨を変形させる風習を持っていた – GIGAZINE

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