Stack OverflowのフォーラムはAIが原因で消滅しかけているが企業自体はまだAIのおかげで健在 – GIGAZINE


技術系の質問サイト「Stack Overflow」は、生成AIの台頭でその存在感を失い、質問数が大きく減少しています。一方でStack Overflow自身も生成AIを活用することで収益を維持していることが分かっています。

Stack Overflow’s forum is dead thanks to AI, but the company’s still kicking… thanks to AI – Sherwood News
https://sherwood.news/tech/stack-overflow-forum-dead-thanks-ai-but-companys-still-kicking-ai/

Stack Overflowの質問数は2008年のサービス開始以降順調に増加し、2014年頃から新型コロナウイルスによるパンデミックがあった2020年頃まで高水準を維持しましたが、その後ChatGPTをはじめとする生成AIが出現した時期から次第に数を減らし、2026年4月にはサービス開始直後とほぼ同等にまで落ち込みました。


テクノロジー系メディアのDEVCLASSは、あえて人間に質問することの煩わしさと、攻撃的な回答を受けるリスクを避けて、人々がAIツールを利用するようになったのが原因だと指摘しています。

Stack Overflowの質問数が2025年12月時点で前年比78%減少、開発者がAIツールに切り替えた影響か – GIGAZINE


Q&AフォーラムとしてのStack Overflowは死んだように見える一方で、企業としてのStack Overflowはどうにか持ちこたえているようです。

同社の決算によれば、2022年にChatGPTが登場して以降の年間売上高は増加傾向にあり、約4年でほぼ倍増しています。損失も縮小しており、2023年度の8400万ドル(約133億7400万円)から2025年度の2200万ドル(約35億300万円)まで減少しました。

かつては活気あるフォーラム上の広告収入に依存していたStack Overflowですが、記事作成時点は主に「Stack Internal」のようなエンタープライズ向けソリューションで収益を上げています。Stack Internalは長年サイト上に蓄積された何百万もの質問と回答によって強化された生成AIアドオンを提供するもので、世界中の2万5000社で利用されています。

またStack OverflowはAI企業にデータを使わせるライセンス契約でも収益を得ています。Stack Overflowの強みは「コミュニティによって築かれた信頼」であり、個人がチャットAIという閉じられた空間で情報のやりとりを完結させる中、インターネット上で誰でも見られる集合知としての存在感は大きく、AIが学習するためのデータ元としての役割を果たしているとのこと。


Stack Overflowのプラシャント・チャンドラセカールCEOは、「ChatGPTがすべてやってくれる時代になってもStack Overflowは新規ユーザーを引きつけられるのか?」という質問に対し「イエス」と答え、「AIは単純な問題には対応できますが、厄介で複雑な問題には、やはり本物の人間と話したいと考える人がいます。Stack Overflowはそうした人をつなぐ場所なのです」と続けています。

注目すべきデータの1つとして、Stack Overflowユーザーの80%以上が既にAIを使っているかAIに関心を抱いているものの、実際にAIが役に立つと信頼しているのはそのうちわずか29%に過ぎないという調査結果があります。


Stack OverflowはAIによる対話型アシスト機能を導入しつつ、AIが生成した回答をそのまま投稿することを禁止し、「人間同士の対話の場」としてのStack Overflowの価値を維持しようとしています。

チャンドラセカールCEOは「2023年初頭に質問数の減少を目にしたとき、私たちが気づいたのは、その減少のほとんどが非常に単純な質問だったということです。複雑な質問はいまでもStack Overflowで投稿されています。他にそうした場がないからです。最終的には、社内外を問わず、技術者にとって信頼できる重要な情報源となることを目指しています」と述べました。

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