オーディオコミュニティであるdiyAudioにおいて、モデレーターのPano氏がプロ仕様の銅線、バナナ、そして湿った泥をオーディオ信号の伝送媒体として用いたブラインドテストを実施した結果を、ハードウェア関連ニュースサイトのTom’s Hardwareが紹介しています。
Copper wire vs bananas vs mud – An interconnect test | diyAudio
https://www.diyaudio.com/community/threads/copper-wire-vs-bananas-vs-mud-an-interconnect-test.420367/
In a blind test, audiophiles couldn’t tell the difference between audio signals sent through copper wire, a banana, or wet mud — ‘The mud should sound perfectly awful, but it doesn’t,’ notes the experiment creator | Tom’s Hardware
https://www.tomshardware.com/speakers/in-a-blind-test-audiophiles-couldnt-tell-the-difference-between-audio-signals-sent-through-copper-wire-a-banana-or-wet-mud-the-mud-should-sound-perfectly-awful-but-it-doesnt-notes-the-experiment-creator
今回の実験では、比較の基準となる4つの異なるバージョンのオーディオ信号が用意されました。まず、CDから直接取り込まれたオリジナルファイルがあり、次に180cmのプロ用オーディオ用銅線のみを通した録音、続いて20cmの湿った泥と120cmの銅線を組み合わせた録音、最後に13cmのバナナと120cmの銅線を組み合わせた録音の計4種類です。
テスト用の楽曲は、リスナーが音質を判断しやすいようロック、ジャズ、クラシックなどのジャンルから選ばれ、各サンプルは30秒間に統一されました。これらのファイルには4桁のコードが付与され、リスナーがどれがどの媒体を通したものか分からないようブラインド形式で提供されています。
再生と録音を行うシステムには、Windows 10を搭載したDell製のノートパソコンが使用されました。オーディオインターフェースにはM-AudioのFast Track Proが採用され、REWソフトのRTA機能を用いて最適な入出力レベルが設定されています。録音工程では、DAWソフトであるReaperを使用して再生と録音を同時に行うループバック方式がとられ、録音後のファイルはGoldwave 7.0によってトリミングやレベル補正が行われました。
信号を媒体へ流すための物理的な接続部分には、古いマイクケーブルとアメリカの1セント硬貨をハンダ付けした自作のテストプローブが用いられました。
バナナに関しては、熟したものと未熟な青いものの両方がテストされましたが、両者の間で音質的な違いは確認されませんでした。なお、青いバナナの直流抵抗値は5.1kΩだったとのこと。また、泥は中央アメリカの火山性地帯から採取されたもので、十分に水分を含ませた状態で使用されました。
バナナや泥はアルミホイルで包まれたプラスチック製のトレイの中に配置され、ノイズフロアを極めて低く抑えるための遮蔽措置が取られています。このアルミホイルにはケーブルのシールドと接続された緑色のワイヤーが取り付けられています。
テストの結果、回答を寄せたリスナーたちの正解率は極めて低いものとなりました。全43件の推測のうち正解はわずか6件であり、正解率は13.95%に留まりました。統計的な二項分布を用いた解析では、リスナーが完全にランダムに回答した場合に同等以下の正解数になる確率は6.12%と算出されました。これは一般的な有意水準である5%を上回っており、結果が偶然の産物である可能性が高いことを示しています。つまり、導体がバナナであれ銅線であれ、正確に聞き分けることはできなかったというわけです。
Pano氏は、バナナや泥が回路において直列抵抗器のように機能して信号レベルを減衰させるものの、音質そのものは聞き分けられるほど劇的に歪ませられることがなかったのではないかと分析しています。
なお、Pano氏は「アメリカ軍がフィリピンで電信線を設置する際に地球そのものを帰路として利用していた」というドキュメンタリーから着想を得たそうで、導電性が低い素材であってもオーディオ信号を実用的なレベルで伝送できる可能性に思い至ったとTom’s Hardwareに述べています。
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