公共ラジオの司会者が「声を無断でNotebookLMに使われた」としてGoogleを提訴 – GIGAZINE


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アメリカの公共ラジオ放送局であるNPRでラジオパーソナリティとして働くデヴィッド・グリーン氏が、「NotebookLM」に声を盗まれたとして開発元のGoogleを訴えました。

Radio host David Greene says Google’s AI podcast tool stole his voice – The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2026/02/15/david-greene-google-ai-podcast/

Longtime NPR host David Greene sues Google over NotebookLM voice | TechCrunch
https://techcrunch.com/2026/02/15/longtime-npr-host-david-greene-sues-google-over-notebooklm-voice/

GoogleのNotebookLMは、Googleの生成AIであるGeminiを用いたAIリサーチアシスタントツールで、ユーザーがソースとなる文章やウェブサイト、動画などをアップロードすると、それに基づいて要約・翻訳・問題集の作成などを行うことが可能です。音声概要機能も搭載しており、入力した情報を会話形式のポッドキャストのような形で要約することもできます。

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2024年秋頃、グリーン氏は元同僚から「Googleに声のライセンスを出したんですか?」と連絡を受け、NotebookLMで自分の声によく似た音声が使われていることに気付きました。

NotebookLMの音声の第一印象について、グリーン氏は「本当に、完全に怖かったです。まるで自分の声を聞いているような不気味な瞬間でした」と語っています。音声は、抑揚やイントネーション、時折つぶやく「えー」や「いいね」といった相槌に至るまで、完璧にグリーン氏を模倣していたそうです。グリーン氏は「音声を聞いた妻も目を見開いていました」と語っています。

その後、親族や友人、同僚からも同じような連絡があり、グリーン氏はGoogleを提訴することにしました。

グリーン氏はGoogleが自身の声を無断で複製したことで、自分が決して言わないであろうことをユーザーに言わせる権限を与え、グリーン氏の権限を侵害したと主張しています。


グリーン氏の訴えについてGoogleは「NotebookLMのポッドキャストで使用されている男性の音声はグリーン氏とは一切関係がありません」「NotebookLMの音声概要に使用されている男性の声は、Googleが雇ったプロの俳優によるものです」とThe Washington Postに説明しました。

カリフォルニア州サンタクララ郡の裁判所は、一般人がその音声を聞いただけでグリーン氏だと判断するほどの類似性があるかどうか、そしてもしそうであればどう対処すべきかを判断するよう求められる可能性があります。

The Washington Postは「この訴訟は、個々の人間のクリエイターの権利と、急成長を遂げるAI産業の権利を対立させる最新の事例です。AI産業は、驚くほどリアルな音声、散文、画像、動画をオンデマンドで生成できるようにすることで経済を変革すると期待されています。NotebookLMなどのツールに搭載されている人工音声の背後には、生身の人間による膨大な文章と音声のライブラリで学習された言語モデルが存在します。言語モデルのトレーニングに利用された人間は、自分の言葉や音声がAIに使用されることを知らされていないため、著作権と所有権に関する深刻な問題を提起します」と報じました。

なお、AI音声が実在の人間に似ているとして問題になるのはこれが初めてではありません。俳優のスカーレット・ヨハンソン氏はOpenAIのGPT-4oの音声が自身の声に似ているとして、OpneAIを訴えました。これを受け、OpneAIは当該音声を削除しています。

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