FBIがウェブ魚拓サービス「archive.today」の所有者の身元を捜索中 – GIGAZINE


指定したURLのコピーを外部サーバーに保存してページが削除された時などでもアクセスを可能にしてくれる「ウェブ魚拓サービス」の一種である「archive.today」は、運営者などが明らかにされていません。archive.todayおよびその多数のミラーサイト「archive.is」「archive.ph」などについて、FBIが所有者の身元を突き止めようと動いていることが報道されています。

FBI Tries to Unmask Owner of Infamous Archive.is Site
https://www.404media.co/fbi-tries-to-unmask-owner-of-infamous-archive-is-site/


FBI subpoenas the web registrar behind Archive.is | The Verge
https://www.theverge.com/news/815691/fbi-subpoena-archive-is-owner

代表的なウェブ魚拓サービスの「Wayback Machine」を運営するInternet Archiveは、2019年時点での予算が3700万ドル(約55億円)、フルタイムで働く従業員数が169名の非営利団体です。一方でarchive.todayを運営するスタッフなどの詳細は一切明らかにされておらず、謎に包まれています。

謎に包まれたウェブ魚拓サービス「archive.today」を運営しているのは一体誰なのか? – GIGAZINE


そんなarchive.todayは2025年10月31日にXを更新し、PDFファイルのリンクを投稿しました。


投稿にリンクされているPDFファイルは、FBIからカナダの人気ドメインレジストラである「Tucows」に送付された召喚状です。召喚状はTucowsに対し「顧客または加入者の氏名、サービス提供先の住所、請求先住所」「archive.todayの顧客」に関するその他の情報をFBIに提出するよう要求しています。召喚状ではさらに、「市内および長距離電話の接続記録」「クレジットカード番号を含む支払い方法と支払元」「インターネット接続のセッション時間と継続時間の記録」「電話番号または機器番号」「使用されたサービスの種類」の提出も要求しています。


召喚状によると、FBIは何らかの連邦刑事捜査を実施しており、それに関連してarchive.todayの情報開示が必要であるとのこと。どのような捜査に関連しているかという詳細は説明されていません。

なお、archive.todayの投稿に記されている「canary」とはおそらく「令状のカナリア」のことを指しており、「召喚状は届いたが当局からの命令は受けていないため、ただちにarchive.todayが閉鎖されるわけではない」ことを示唆しています。実際に、記事作成時点ではarchive.todayに従来通りアクセスが可能で、トップページに召喚状に関連するメッセージなどは表示されていませんでした。


archive.todayは2021年に更新したブログで、「インターネット上の『コンテンツの真実性』について、尊重されるという幻想を抱くべきではありません。ウェブサイトのコンテンツはいつ消滅してもおかしくない状況にあります。archive.todayでも同様で、いつ消滅するかは分かりません。唯一の解決策は、早く消滅する運命にあるものを少しだけ残しておくことです」と述べています。記事作成時点では、FBI、archive.today、Tucowsのいずれもメディアからのコメント要請に応じておらず、archive.todayが公開した召喚状の真偽や詳細は明らかになっていません。

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