iPhone向け代替アプリストア「AltStore PAL」が日本・オーストラリア・ブラジルで2025年後半にサービス開始予定 – GIGAZINE


Appleは欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)が施行されたことを受け、EU圏内でApp Storeに代わるサードパーティーアプリストアの存在を認めています。この方針転換に合わせて登場したのが、サードパーティーアプリストア(代替アプリストア)の「AltStore PAL」です。新たに、このAltStore PALが2025年末までに日本・オーストラリア・ブラジルでサービスを開始し、2026年にはイギリスでもサービスを開始する予定であることが明らかになりました。

Evolving AltStore PAL | Riley Testut
https://rileytestut.com/blog/2025/10/07/evolving-altstore-pal/


Alternative app store AltStore raises $6M, connects with the fediverse | TechCrunch
https://techcrunch.com/2025/10/07/alternative-app-store-altstore-raises-6m-connects-with-the-fediverse/

AltStore Plans to Launch iPhone App in Three More Countries This Year – MacRumors
https://www.macrumors.com/2025/10/07/altstore-on-iphone-more-countries-plan/

AltStore raises $6M as it prepares to launch in new countries – 9to5Mac
https://9to5mac.com/2025/10/07/altstore-raises-6m-as-it-prepares-to-launch-in-these-three-new-countries/

AltStore PALの開発者であるライリー・テストゥ氏は、現地時間の2025年10月7日に自身のブログ上で進化するAltStore PALの最新情報を共有しました。テストゥ氏は「世界各国の規制変更に対応するため、2025年後半にさらに多くの国でAltStore PALを展開する予定です。具体的には、2025年末までに日本、ブラジル、オーストラリアでサービスを開始し、2026年にはイギリスでも展開予定です」と語り、日本を含む一部の国で2025年から2026年にかけて新しくサービスを開始予定であることを明かしました。

テストゥ氏はAltStore PALのような代替アプリストアを展開する理由を、「アプリのオープン配信を目指す動きにとって素晴らしいニュースです。App Storeからインストールできなかったアプリ、例えば私のクリップボードマネージャーである『Clip』など、より多くの選択肢が消費者に提供されることになるからです」と語っています。

さらに、AltStore PALを運営するAltStoreが、正式にFediverseに加わることも発表されました。ActivityPubを使用することで、AltStoreアプリ、アプリのアップデート、ニュース通知といった要素をオープンソーシャルウェブに連携させる予定です。AltStoreの各ソースに独自のActivityPubアカウントが割り当てられ、他のオープンソーシャルウェブアカウントでフォローできるようになります。これにより、ActivityPubアカウントによるすべてのやり取りがAltStoreにネイティブに表示されるようになるわけです。これらの機能は数カ月以内にAltStore PALに追加される予定となっています。


加えて、AltStoreは外部投資家からの初の資金調達ラウンドを発表。シリーズAラウンドとして、Pace Capitalから600万ドル(約9億1000万円)の資金を調達したことを発表しました。この資金調達により、Pace CapitalはAltStoreの株式の15%を取得することになります。また、AltStoreで新しく取締役会が設立され、テストゥ氏と共同創業者のシェーン・ギル氏、Flipboardのマイク・マッキューCEO、投資家のクリス・パイク氏がそのメンバーとなることが発表されました。

テクノロジーメディアのTechCrunchは、「EUのDMAにより、アプリストア市場の競争が緩和され、Appleなどのテクノロジー大手が新たなライバルの参入を許すようになって以来、AltStoreは目覚ましい成長を遂げています。AltStoreはゲームエミュレーターアプリの『Delta』を筆頭に、独自のサードパーティーアプリを提供しています。これには仮想マシンアプリの『UTM』も含まれており、Appleは仮想マシンに対応するため方針転換せざるを得なくなりました」と指摘しています。

AltStoreは2024年8月にEpic Gamesと提携し、フォートナイトをはじめとするモバイルゲームアプリをAltStore PALで配信しています。また、2025年にはアダルトアプリ市場にも参入。これにより配信されることとなった「Hot Tub」というアプリは、AltStoreで最も人気なアプリとなっています。

テストゥ氏はTechCrunchに対して、AltStoreを利用する開発者が100社以上となっており、これはEpic Gamesが提供する代替ゲームアプリストアのEpic Games Storeよりも多くの開発者を抱えていることになると主張。TechCrunchは、「AltStoreはゲームだけに限定されていないため、より多くのアプリをリリースしたいインディー開発者やAppleの厳しい要件を満たせない開発者など、多様な開発者を引き付けています」と記しました。

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