YouTubeショートへの動画生成AI「Veo 3 Fast」導入などクリエイターを支援する新機能が多数加わった「Made on YouTube 2025」発表内容まとめ


YouTubeが、YouTubeショートやYouTube Studioの改良など、「今後10年間を見据えた」という新機能やイノベーションを「Made on YouTube 2025」でまとめて発表しました。

Powering the Future: YouTube’s New AI & Creator Tools – YouTube Blog
https://blog.youtube/news-and-events/made-on-youtube-2025/

次の 20 年に向けて:Made on YouTube でエンターテインメントの未来を共に推進する – YouTube Blog
https://blog.youtube/intl/ja-jp/news-and-events/made-on-youtube-2025/

◆YouTubeショート
YouTubeショートには、Google DeepMindの動画生成AI「Veo 3 Fast」が導入されます。「Veo 3 Fast」は、8秒の音声付き動画を生成できる「Veo 3」の速度最適化版で、これにより、動画の背景や、音声付きの動画クリップを簡単に作成できるようになります。

Made On YouTube 2025: Veo 3 – YouTube


また、撮影した素材から、動画のドラフト(初稿)を作成するのに役立つ「Edit with AI」機能や、動画内のセリフを次のショート動画で使えるサウンドトラックにしてくれる「Speech to song」機能も導入予定です。

Made On YouTube 2025: Edit with AI – YouTube


Made On YouTube 2025: Speech to Song – YouTube


◆YouTube Studio
YouTubeのコンテンツを管理する「YouTube Studio」に、他のクリエイターと協力してリーチを拡大できるコラボレーション機能や、インサイト情報からチャンネルをさらに効果的に最適化できる「Ask Studio」、タイトルのA/Bテスト機能などが加わります。また、「インスピレーション」タブが改良され、創造性を刺激してコンテンツ作成を助ける方法が多数追加されたとのこと。

このほか、自動吹替も改善されています。

Made On YouTube 2025: Auto-Dubbing – YouTube


また、肖像検出ツールのオープンβ版提供を全クリエイターを対象に拡大し、自分の顔を無断利用している動画の検出・管理・削除依頼が簡単にできるようになりました。

YouTubeが顔や声を含むクリエイターの肖像のコピーを防ぐAI検出ツールを発表、AIのトレーニングのためのスクレイピングも厳しく批判 – GIGAZINE


◆ライブ配信
2025年第2四半期にYouTubeにログインした視聴者の平均30%以上がライブ配信を視聴していたそうです。

さらにライブ配信の魅力を高めるため、配信者が簡単に「切り抜き動画」や「ハイライト」を作成できる機能の追加や、動画を作成する時間すらない場合のために、動画生成AIが音声ファイルからカスタマイズ可能な動画を生成してくれる機能などが追加されます。


また、クリエイターをサポートするために、視聴体験を妨げずに収益の獲得につながるような広告として、隣接表示広告が導入されます。


◆YouTube Music
YouTube Musicでは10年かけてファンコミュニティが構築されてきました。そのつながりをさらに強めてファンダムをさらに盛り上げるため、新作リリースやコンサートの開催予定を知らせる機能が追加されます。

また、トップファンであるという誇りを示すことができるように、「バッジ」が表示されるようになります。


このほか、グッズや感謝を伝える動画、舞台裏の配信などのファン限定コンテンツを通じて、熱心なファンとつながることができるツールも導入されるとのことです。

◆YouTubeのさらなる収益化
YouTubeは、この4年間でクリエイター、アーティスト、メディア企業に対して総額1000億ドル(約14兆6500億円)を支払ったとのこと。このクリエイター経済を支えるのはクリエイターとブランドとのコラボレーションにあるとのことで、今後、さらに簡単にコラボが行えるように、また収益性を高められるように新機能が加わります。

まずは、長い動画に対するスポンサーシップについて、これまでは永続的に「焼き込む」形でしたが、交換可能なスロットに動的に挿入できるようになります。これにより、契約の終わったスポンサーシップを削除したり、スロットを別のブランドに再販したり、同じスロットを異なる市場の複数ブランドに販売したりして、動画を「生きた資産」としてビジネスを成長させられるようになるとのこと。ショート動画でもブランドパートナーに特化したリンクを追加できるようになります。

また、YouTubeショッピングには50万人以上のクリエイターが参加していて、取扱商品総量は前年比の5倍に増加しているとのこと。商品へのタグ付けが最も時間がかかる作業だとのことで、エクスペリエンス向上のため、AIによる自動タグ付けが行われるようになります。2025年後半には動画内に登場している商品を自動的に識別してタグ付けする機能のテストも開始予定だとのこと。

これにより、クリエイターはブランドとのコラボレーションを効果的に管理しやすくなります。

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