ロシアの謎の短波放送「UVB-76」でロシア人の名前や数字や謎のフレーズが発信されていたことが判明 – GIGAZINE


メモ


ロシアの短波放送局「UVB-76」は、通称「ザ・ブザー」として知られ、1970年代から謎めいた放送を続けています。この放送局は周波数4625kHzで、24時間体制で単調なブザー音を流していますが、このUVB-76で新たに暗号めいた音声が流れたことが、2025年9月8日に確認されました。

Russia’s ‘Doomsday Radio’ speaks again; UVB-76 broadcasts Russian names, numbers, and cryptic phrases – The Economic Times
https://economictimes.indiatimes.com/news/international/us/russias-doomsday-radio-speaks-again-uvb-76-broadcasts-russian-names-numbers-and-cryptic-phrases/articleshow/123772355.cms

以下がUVB-76で流れた実際の音声。この音声にはブザー音だけではなく、「Nikolai」「Zhenya」「Tatyana」といったロシア人の名前や複数の数字、そして「soft sign」「reception」などのフレーズ、「NZHTI」や「HOTEL」といったコードワードが含まれていたと報じています。なお、「NZHTI」は、2020年12月30日から使用されているこの放送局のコールサインです。


UVB-76はロシア軍の西部軍管区に属する指令ネットワークであると考えられています。その歴史の中でコールサインは度々変更されており、過去には「UZB-76」や「MDZhB」などが使用されていました。なお、「UVB-76」という呼称は、「UZB-76」の誤記が広まったものです。送信所も移転しており、かつてはモスクワ近郊のポヴァロヴォにありましたが、2010年9月にサンクトペテルブルク近郊へ移されました。記事作成時点で、UVB-76はサンクトペテルブルクから管制され、モスクワとサンクトペテルブルク近郊の複数の送信所から放送されているとみられています。

放送される音声メッセージには主に3つの形式があり、「Monolith」「Uzor」「Komanda」と呼ばれています。最も一般的な「Monolith」形式は、コールサイン、5桁のIDグループ、そしてコードワードと8桁の数字で構成されます。今回確認された放送も、この「Monolith」形式だった模様。

UVB-76が放送されている真の目的は公式に明らかにされていませんが、いくつかの説が提唱されています。一つは、受信局のオペレーターが常に注意を払っているかを確認するための軍事通信であるという説です。また、他の放送局による使用を防ぐために周波数を占有し続ける「チャンネルマーカー」としての役割があるとも考えられています。さらに、核攻撃を受けた際に自動的に報復攻撃を行う「死の手」システムとの関連も噂されていますが、放送が頻繁に停止することから、その可能性は低いと見られています。


なお、近年では海賊放送による妨害も報告されており、人気のある楽曲が流されたり、2024年5月には海賊放送主がオペレーターに話しかけ、オペレーターが2回のブザー音で「ノー」と応答するようなやり取りも確認されているとのこと。UVB-76は有志によってYouTube上でライブ配信されており、以下で聞くことができます。

UVB-76 – The buzzer (4625khz) LIVE – YouTube

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