xAIが2025年7月10日に発表したAIモデル「Grok 4」は、独立機関による性能テストでも最高峰の性能を備えていると示された「世界最強AIモデル」とうたわれており、Grokの有料ユーザー向けのみに開放されていました。そんなGrok 4が2025年8月11日から無料ユーザーを含む世界中の全てのユーザー向けに開放されました。
Grok 4 is now free for all users worldwide!
Simply use Auto mode, and Grok will route complex queries to Grok 4. Prefer control? Choose “Expert” anytime to always use Grok 4.
For a limited time, we are rolling out generous usage limits so you can explore Grok 4’s full… pic.twitter.com/VW1Pn3ivke
— xAI (@xai) August 10, 2025
2025年7月10日に登場したGrok 4は、前モデルのGrok 3 reasoningと比べて推論能力が10倍に向上していたり、「DeepSeek-R1」「Claude Opus 4」「Gemini 2.5 Pro」「OpenAI o3」といったライバルモデルを超えるスコアを示していたりと「世界最強AIモデル」とうたわれていました。AIの性能を分析する独立機関のArtificial AnalysisもGrok 4の性能テスト結果を公開し、Grok 4が競合モデルより高い性能を備えていたことを報告しています。また、「100万トークン当たりの料金」でもGrok 4は比較的低コストかつ最高峰の性能を備えていることが示されていました。
また、Grok 4は2025年8月9日に処理能力がアップグレードされています。告知によると、数百ページを超える大規模なPDFもスムーズに処理できるようになったほか、より高度な認識機能でPDFコンテンツをより深く理解できるようになったとのこと。
We’ve upgraded Grok 4’s PDF processing abilities:
1. Grok can now seamlessly handle massive PDFs – hundreds of pages and beyond!
2. Grok has a better understanding of the PDF content through sharper recognition capabilities.Grok’s PDF upgrades are now live for all our users on…
— xAI (@xai) August 8, 2025
Grok 4はGrokのサブスクリプションサービスであるSuperGrokに加入している人のみ使用可能で、無料ユーザーはGrok 3のみが使用可能でしたが、xAIは2025年8月11日に、Grok 4を世界中の全てのユーザー向けに無料開放することを発表しました。2025年8月にOpenAIが発表したGPT-5は無料プランを含めた全ユーザー向けに開放されていたため、Grok 4の無料開放はそれを受けての動きだと見られています。
Grok 4を使用するには、Grokにアクセス。サインインしていない状態だとGrok 3を使用した「ファスト」モードしか使えないため、右上の「サインイン」をクリック。
「Login with X」を選択。
Xアカウントへのアクセスが求められるので、「アプリにアクセスを許可」をクリックします。
Grokのモード選択から、Grok 4を使用した「上級者」モードが使えるようになっていました。また、ベストなモードを自動で選択する「オート」でも、クエリの複雑さに応じてGrok 4が使用されます。
また、X上でGrokを使う場合には、上部のメニューから「エキスパート」を選択することでGrok 4を使用することができます。
xAIの発表によると、期間限定で「寛大な使用制限(generous usage limits)」を設けているとのことですが、具体的に1日何クエリまでリクエスト可能かなどは明らかにされていません。また、Grok 4へのより制限の少ないアクセスやより高性能なGrok 4 Heavyへのアクセスは有料のSuperGrokユーザーのみとなっているほか、Grok Imagineの画像・動画生成機能はアメリカのユーザーのみに公開されています。
Grok 4は「対立する意見について回答を求めたら、『イーロン・マスクの見解をまとめ中』と表示されてマスク氏のポストが大量に表示された」と報告されるなど、意見に偏りがあると見られていました。また、2025年8月にGrokへ追加されたばかりの動画生成機能「Imagine」では、一般的なモデルでは規制対象のポルノコンテンツを簡単に作成できてしまうという批判もあります。
Grokの生成AI「Imagine」にはポルノなど規制対象のコンテンツを積極的に生成できる「スパイシー」機能が存在、早速有名人のディープフェイクが作成されて問題に – GIGAZINE
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