洋菓子店の製造スタッフ~人生で一番印象に残っている恋愛~
焼き菓子や生菓子などの洋菓子を製造する。ケーキの仕込みから仕上げまで、焼き菓子の仕込みなどを行う。朝はショーケースに出す生菓子を開店までに仕上げ、予約のホールケーキの仕上げも行う。午後はケーキの仕込みはもちろん、焼き菓子の仕込みも行う。材料の計量、仕込み、成形まで一人で行うこともあれば、分担して行うこともある。
クリスマス、バレンタイン、ホワイトデーなどのイベント時は通常のケーキに加えて、イベント限定のケーキを作ることもある。お盆や正月などの長期休みの帰省のお土産、3月や4月の異動や卒業入学時のお祝いやお礼品など、焼き菓子が売れる忙しい時期もある。
個人店で働いたことがあるのは3店舗だが、それぞれのやり方が違った。少人数で回す必要がある店は、計量から仕込みから焼き上げまですべてを行わなければならない。一方、有名店や系列店がある場合は従業員も多いので、作業を分担して行っていた。新人は計量から始め、熟練してくると焼き場の担当になることもある。
洋菓子店の製造スタッフ~一番嬉しかったこと~
自分が仕上げたケーキがショーケースに並び、お客様から「美味しそう」という声が聞こえてきたとき、やりがいを感じた。
開店前に必死で間に合わせるためにピリピリドタバタしながら仕上げていくのだが、やはりお客様に「食べたい」「美味しそう」と思ってもらえるものが作りたいと常日頃から思っている。
また、自分が作った焼き菓子を手土産に訪問するときもある。
これが自分の修行した成果だ、と報告もできる。
形が残る物だと、人の好みがあって選びづらいが、食べ物だと比較的選びやすい。特にお菓子はそうだと思う。
おいしいお菓子は、ほとんどの人が好きでいてくれると思う。
一般企業だと企業同士の関わりが多いイメージだが、飲食業はお客様の意見がダイレクトに伝わってくるのが醍醐味だと思う。
また、職場で学んだ知識や技術を使って家でもケーキや焼き菓子が作れるのでうれしい。
洋菓子店の製造スタッフ~印象的な喧嘩の内容~
パティシエは華やかで楽しい職場だと思われがちだが、皆一度本気で働いてみてほしい。
結構肉体労働な仕事であり、体力と精神力が必要である。20〜30kg程度の粉や材料を持ち運びし、人ひとり分くらいの重さのミキサーと生地を運び、混ぜる必要がある。筋肉がない子でもムキムキになっていくと言われている。私自身もバリバリに働いていた時には腕や手の筋肉が異様に発達していた。
また、クリスマスは暖房をつけるとケーキが溶けてだれてしまうため、寒い厨房でずっと作業しなければならない。冷え性で寒がりで貧血持ちの私は、見事に体調を崩した。
個人店の正社員は早朝から夜まで働き、休みは週1日、イベント時は休みなしの連勤が当たり前だった。何かしら身体に支障をきたしている人がほとんどだった。それでも気合と根性で頑張って働き続けている。
洋菓子店の製造スタッフ~一番悩んだこと~
学生時代に運動部に入っていたことがあります。体力と精神力が必要だったため、忍耐力を身につけることができました。シェフや先輩に叱られることもあった新人時代を乗り越えるために、それは必要不可欠でした。
家や学校でお菓子を作ったことがあります。作業の流れやお菓子の名前、材料の名前などがわかっているため、仕事が覚えやすいと考えています。ある程度の経験を積んだことで、作業のスピードも上がってきたと感じています。
飲食のバイト経験があります。仕事の効率を求められるため、自分で優先順位をつけて動けるようになりました。そのため、重宝されることもあります。ただし、飲食店で働く中で厨房内の狭いスペースや作業の速さにも慣れなければならなかったため、それに対する耐性も身につけました。
洋菓子店の製造スタッフ~その悩みをどうやって解決したか~
修正後の文章:
・向いている
お菓子に興味がある。同じ作業が飽きないで続けることができる。集中力があって、細かい作業が得意。綺麗好きで、自分も周りも道具も清潔に保つことができる。周りの人と協力ができる。体力がある。叱られても反省して、何が悪いか自覚し、改善できる。好奇心旺盛で何にでも疑問がわく、何にでも挑戦する。今がつらくても、仕事を覚えることに楽しさを見つけることができる。ポジティブ思考。
・向いていない
お菓子に興味がない。根気がなくて飽きっぽい。気が散りやすく、集中できない。大雑把で、自分や周りが汚くても気にしない。体力がない。責任転嫁し反省しない。向上心がない。安定した給料がほしいと思っている。安定した未来が待っていると思っている。
洋菓子店の製造スタッフ~その相手との後日談~
専門学校に入り就職する人が多い。新卒で入った店で一通りの基礎を学び、3~5年したら次の店や業態に移る人が多い。自分の店を開業する人はほんの一握りである。
ホテルや全国展開しているチェーン店、工場などは福利厚生もしっかりしていて、安定した給料を貰える。個人店は長時間労働で薄給、激務でしかないので、肉体・精神ともに病んで辞めていく人が多い。
ずっと飲食業界で働き続けたいと思うなら、一国の主となる個人店を開業するか、福利厚生のしっかりしたホテルや大企業に就職するべきだと思う。技術を学び続けるなら、個人店で憧れのシェフのもとで修業するのが一番良い。
女性は男性に比べ、体調の変化や結婚・出産・育児があるので圧倒的に不利だと思う。
洋菓子店の製造スタッフ~長く付き合っていくためのアドバイス~
最近SNSなどを見ていると、20代の若手や専門学校にも行っていない独学で学んだ人が結構開業している。
その人たちが街場の菓子屋よりもクオリティの高い作品を作っているので驚く。
ブラックな職場で修業して、技術と引き換えに寿命を削るより、我が道を行って成功できるのなら絶対にそのほうがいい。
また小規模な販売スペースまたはオンライン販売しているので、開業のハードルが低くなっているのかと思う。
働き方改革もあり、個人店に就職する若者は激減していると思う。
コロナ禍というのもあり、ホテルやレストランも厳しいところではある。
持ち帰り、オンラインで販売できるかどうかが生き抜けるかどうかだと思う。
機械化も進み、コンビニのスイーツも安く高品質な商品が多く、個人店離れに拍車がかかると思う。
いかに手作りという利点を生かし貫けるか、消費者のニーズを汲み取ることができた店が多いことを祈る。
また、有名店が続々と閉店してしまっていて、後継者問題も深刻である。
厳しい修行に耐え抜き伝統を守るベテランと、新進気鋭の独学ルーキーたちの技術の戦いも見てみたい。
洋菓子店の製造スタッフ~今当時を振り返って、過去の自分や同じような状況の方にかけたい言葉~
今はSNSが発達し、技術は本や学校だけでなく、インターネットに溢れかえっている。
動画でナッペの仕方も丁寧に見ることができる。
私の時代では一時停止もなく、目で身体で覚える時代だった。
そう思えば幸せな世の中だと一見思うが、実は厳しい状況なのではないかとも思う。
チャンスはどこにでも転がっているが、だれにでも平等で、ライバルは多いのではないだろうか。
最近のコンビニスイーツは一昔前の「高いけどパティスリーを超えられない」といイメージを覆した。
オートメーション化され大量生産されたハイクオリティな商品には正直勝てないと思う。
しかし、「手作り」というブランドを掲げ、どこまで勝負できるか見てみたい。
技術もどんどん進化し続け、新しい商品もどんどん生み出してほしいと思う。