スーパーマーケット惣菜部門のスタッフでの主な仕事内容
基本的には、お店のバックヤードでコロッケなどを揚げたり、お弁当やご飯、惣菜を作ったり、容器に詰めたりする仕事です。午後からは翌日の仕込みで野菜などをカットする作業もあります。経験を積んでいくと、巻き寿司を巻いたり、握り寿司を作ったりする仕事も任されます。寿司のシャリは機械が握ってくれますが、上にわさびを塗ってマグロやイカ、エビなどを盛り付けたり、いくらの軍艦巻きなどを作ったりすることもあります。
その他にも、マグロやサーモンのカットなどもバックヤードで行います。社員としての業務もあり、商品やトレイの発注、POPの作成、アルバイトやパートのシフトの作成なども担当します。昼は店内に出て、対面販売やバイキング形式の惣菜も売っています。お弁当には、ホカホカのご飯を詰めるサービスも提供しています。夕方にはレジが忙しい時間帯にはレジ打ちの仕事もあります。最後には洗い物やバックヤード掃除なども行います。意外と仕事内容は多岐に渡っています。
スーパーマーケット惣菜部門のスタッフならではのやりがい
スーパーマーケットという場所は常連客が多いのが特徴です。
特に一人暮らしや高齢の方などが惣菜を購入してくれるケースが多く、顔見知りになって自分が作った料理を「美味しかった」と言ってくれると嬉しいものです。
スーパーの惣菜は揚げるだけ、ソースを混ぜるだけといったものも多いのですが、おでんや肉じゃが、すき焼きなどは店内で調理していたので、感想や感謝の言葉を聞くとやりがいを感じますね。
それに季節ごとに商品やディスプレイの変更をして売り上げを少しでも上げる努力をするのですが、それが実ったらテンションが上がります。
あと、些細なことですが、惣菜を入れる容器は置くスペースに限りがあるので、発注数は意外と難しいんです。
多すぎず、少なくても足りなくなって困るので、ピッタリの発注が在庫ギリギリで過不足なく出来たら嬉しくなったりします。
スーパーマーケット惣菜部門のスタッフのマイナスポイント
まず、朝が早い点です。レジはお店を開ける30分前からの勤務ですが、部門のスタッフはお店を開ける時にはある程度商品を店に並べておく必要があります。特に広告の商品、お弁当などは切らすわけにはいかないので、店舗によっては朝の6時からの勤務でした。
それと、夕方のセールではお店が閉まるまで商品があるか、閉店前の値引きなど意外と遅くまで作業をする必要があり、夜の8時、9時まで働いているのはよくあることです。つまり、1日の勤務時間が長い上に、惣菜部は昼はお弁当や商品の追加をどんどん出さないといけないので、休憩が取れない、とれても10分ほどでご飯を掻き込むなんて日々でした。
あと、コロッケなどは段ボール入りで届くし、野菜は箱単位、調味料は10リットルで届くので、とにかく重たいし重労働です。お鍋や炊飯器、まな板なども業務用なので使用したり、洗ったりする時にかなり腰への負担がかかります。あとは水仕事が結構多いので手が荒れます。
スーパーマーケット惣菜部門のスタッフの仕事に活かせる経験・スキル・資格
基本的に資格がなくてもできますが、販売士や調理師の資格を持っている方が有利です。
会社によっては資格があると手当が付いて給料が上がるケースもあるようです。
また、調理師の資格は実務経験が必要なので、働きながら経験を積み試験を受けることができます。
スーパーマーケット惣菜部門のスタッフの仕事に向いている人・向かない人
スーパーマーケットの惣菜部門の仕事が向いている人は、立ち仕事や力仕事が多いため、体力のある人が向いています。また、早朝からの勤務なので早起きが得意な人も向いています。さらに、スタッフの平均年齢がコンビニやファーストフードと比較して高めなので、アルバイトとして働く場合はコミュニケーション能力がある人が求められます。
料理をするのが好きな人や野菜などのカットや皮むき作業が延々と続いても根気よく行える人も求められます。逆に、料理が苦手や揚げ物の油跳ねが怖いという人、肌が弱い人や手荒れが嫌な人は向かないでしょう。
また、スーパーは土日祝日はもちろん、お盆や大晦日、お正月も元旦から営業しているお店も少なくありません。そのため、カレンダー通りの休みが欲しいという人には向かないかもしれません。
スーパーマーケット惣菜部門のスタッフ仕事でのキャリアパス
スーパーマーケットの部門のスタッフの出世ルートは、社員の場合は平社員から始まり部門長、さらには店全体の副店長、店長、あとは地域を管轄するバイヤーといった流れになります。
一応勤続年数の長さが出世の基準となりますが、部門長までは早いけどその後は空きがないと出世できません。勿論売り上げなどの実績も問われますし、勤務態度やアルバイトからの評価なども見られていると言えます。
早い人なら30代でバイヤーという人がいる一方で、出世が遅い人は50代でも部門長なんてケースもあります。つまり意外と明確に出世している、していないのが周囲に分かってしまう所があります。
またレアなケースですが、本社に引き抜かれて現場から本社スタッフになるといったルートもあります。
スーパーマーケット惣菜部門のスタッフ業界の最近の動向
流通業界の中でもスーパーマーケットというのは生活に必要な食べ物、日用品などを売っているので、製造業やアパレル、サービス業などと比較して景気に左右されないと言えるでしょう。
ですが、新型コロナウイルスの影響で、家から出ずにショッピングができるネットスーパーや、コープなどの宅配に注目が集まりつつあります。だから大手スーパーでも大きな赤字を抱えた会社もある一方で、巣籠需要を得て利益を上げた会社もあり、明暗が分かれたと言えます。
あと、求人に関しては、社員での求人は控えている一方で、レジスタッフなどが辞める人も少なくないので、入れ替わりが大きいのが現状です。ですが、その分補給は必要なので、コロナ渦においても求人需要がある業界と言えます。
また、感染が広がり、自粛が求められている期間でも食料品は生活するために必要不可欠なので、お店が休業するということはありません。もちろん、コロナ対策を徹底していても感染するリスクはありますが、それでも閉店することができないので、レジスタッフの確保がかなり大変だったようです。
あと、将来的にはレジは自動、各人が行うようになり、レジスタッフは減るかもしれませんが、部門スタッフは変わらずといった感じです。
スーパーマーケット惣菜部門のスタッフ仕事を未経験で目指すには?
スーパーマーケット業界は未経験OKであり、入社に必要な資格もありません。そのため、誰でも目指すことが可能であり、また、他の業界から転職してくることもできます。やる気さえあれば、何歳からでも一から始められる仕事と言えるでしょう。
また、惣菜部門ならば実務経験を積めば調理師の資格を得ることも可能です。そのため、手に職をつけたいという人にもお勧めできます。
さらに、スーパーは生活に必要なモノを販売しているお店であり、そのため、景気が悪い時でも全く仕事がないということはありません。そのため、ある程度生活が保障されているお仕事と言えるのではないでしょうか。