こんにちは、VPoTの岩本 (iwamot) です。
10月11日に「JAWS FESTA 2025 in 金沢」が開催されました。AWSのユーザーグループ・JAWS-UGによる、全国規模の交流イベントです。
ぼくは公募セッションに応募し、「これがLambdaレス時代のChatOpsだ!実例で学ぶAmazon Q Developerカスタムアクション活用法」と題する発表の機会を頂きました。
本記事では発表の概要と、現地で頂いたご質問への回答を記します。
発表の概要
発表に使った資料がこちらです。
恐縮ながら「世界最先端のChatOpsアーキテクチャ」と称して、Amazon Q Developer in chat applicationsとAmazon EventBridgeを組み合わせた手法をご紹介しました。便利なのにENECHANGE以外での利用例を見かけないため、ぜひ広めたかったのです。
本ブログでも同じテーマの記事を書いていますので、よろしければご覧ください。
当日のQ&A
現地では3つのご質問を頂き、以下のように回答しました。
質問1「ボタンの並び順はボタン名でも制御できないのか?」
1つ目は、本手法のデメリットに関するご質問です。
たとえば次のスクリーンキャプチャでは、ボタンが「タスク入れ替え」「元タスク終了」「ロールバック」ときれいに並んでいます。
しかし、これは偶然の結果です。現時点では並び順が指定できず、通知先のチャンネルによっては「ロールバック」「タスク入れ替え」「元タスク終了」などと別の順になってしまいます。
発表でそのように説明したところ、『ボタン名を「1. タスク入れ替え」「2. 元タスク終了」とすることで並び順を制御できないか』とのご質問を頂きました。
残念ながら、現時点では「制御できない」が回答となります。AWSサポートにも問い合わせたのですが、今のところ方法はないとのことでした。改善に期待したいところです。
質問2「AWS Lambdaは使わないほうがよいのか?」
Lambdaレスなアーキテクチャのメリット(コード管理なし・EOL対応なし)に発表で触れたところ、「AWS Lambdaは使わないほうがよいのか?」とのご質問も頂きました。
ぼくの意見は「他のマネージドサービスでもできる処理は、そのサービスに任せるべき。Lambdaにしかできないことだけ、Lambdaに任せるべき」です。現地でも、そう回答しました。
たとえばAmazon Q Developer in chat applicationsの機能が充実している今、LambdaでChatOpsを実装すべき場面は多くありません。どうしてもボタンの並び順を固定しなければならない場合くらいでしょう。
このように「餅は餅屋」に任せたほうが、運用の負荷が低くなるとぼくは考えています。発表でも触れた、AWSの淡路さんによる資料「サーバーレス開発のベストプラクティス
〜より効果的に、より賢く使いこなすために〜」もぜひご参照ください。
質問3「なぜAPIの追加に気づけたのか?」
本発表の主役であるCreateCustomAction APIとAssociateToConfiguration APIは、2024年11月に公開されたものでした。
発表後には「これらのAPI追加になぜ気づけたのか」とのご質問を頂きました。
シンプルな回答は「ドキュメントと、AWSサポートへの問い合わせによって」です。詳しく書くと、以下のようになります。
- ChatOpsの事例を調べていて、AWSのブログ記事を見つけた。しかし、記事のようにチャットアプリ上でカスタムアクションを作る方法は面倒そうに感じた
- API一覧で、それっぽい名前のCreateCustomAction APIを見つけた。ただ、試しても通知にはボタンが表示されなかった
- AWSサポートに問い合わせ、AssociateToConfiguration APIでボタンとチャンネルを紐づける必要があると教えてもらった
というわけで、ぼくもリアルタイムで気づいたわけではありませんでした。調べたり、問い合わせたりした結果です。
とはいえ、普段からAPIの変更はAWS API Changesでウォッチしています。APIの公開時点で待ち望んでいた機能であれば、おそらく気づけていたはずです。
おわりに
以上、JAWS FESTA 2025 in 金沢での発表概要とQ&Aをご紹介しました。
イベント自体、楽しく学べて大満足でした。他の方の発表からは真似したくなる気づきが得られましたし、懇親会では新たな知り合いもできました。関係者のみなさま、参加者のみなさま、ありがとうございました。
そして、初めて訪れた金沢が大好きになりました。寿司・能登牛・ラーメン・日本酒・和菓子、旨いものばかり。もちろん景色も美しい。名残惜しい3泊4日となりました。
来年のJAWS FESTAも楽しみです。今度はどこに行けるかな。
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