こんにちは。金沢のお土産のお菓子を食べた娘が「美味しい!これは未来に残るね!」と言ってたのでどこでそんな言い回しを覚えたのかと思った木村です。
なお、先日家族で出かけたうどん屋さんに「後世に残したい名店に選ばれた」という張り紙があったのでそれを覚えてたらしいです。
さて、今回は、2025/10/11に金沢市で開催された「JAWS Festa 2025 in Kanazawa」でCFPが採択され、登壇の機会を頂きましたので、そのお話をしようと思います。
JAWS Festa 2025 in Kanazawaとは
JAWS Festa は、日本の AWS コミュニティ「JAWS-UG」の地方支部が中心となって開催する、年に一度のビッグイベントです。2023年は我々の地元福岡市で「JAWS Festa 2023 in Kyushu」を開催しました。
今年は金沢市で開催され、全国各地から300人を超える方が参加される、熱気のあるイベントでした。
JAWS Festa 2025 in Kanazawaについては以下の公式ページを参照ください。
登壇内容
今回、私は「AI時代こそ求められる設計力 ― AWSクラウドデザインパターン3選で信頼性と拡張性を高める」というタイトルで登壇しました。
AIがコードを自動生成してくれる時代、単純なコーディングの速度(スループット)でAIに勝つことは容易ではありません。AIに勝つのではなく、AIと協業し、AIの圧倒的なスループットとスケーラビリティを活かすためにソフトウェアエンジニアに求められるのは「より良くソフトウェアを設計し、AIに誤解なく意図を伝える力」であると私は考えます。
その文脈で、今回はAWS公式ドキュメントの「Cloud design patterns, architectures, and implementations」から以下の3つを取り上げて紹介しました。
- サーキットブレーカー
- パブリッシュ – サブスクライブ
- Sagaオーケストレーション
抽象レイヤーでの考え方から、AWS上での具体的な実装例(API Gateway、EventBridge、Step Functionsなど)までを20分でコンパクトに紹介しました。
スライドはこちらに公開しています。
登壇を終えて
「AI時代こそ設計力が求められる」というメッセージを届けたかったのですが、想像以上に多くの方に共感してもらえたのが印象的でした。
同じセッションで登壇されていた方からも、「こういった話は、誰かが主張し続けないといけないと思う」という言葉も頂き大変勇気づけられました。
頂いた質問とその回答
セッション後にいくつか質問を頂いたので、それについてもこちらに記載しておこうと思います。
Q: 公式ドキュメントで紹介されている14個のパターンの中から、なぜこの3つを選んだのか?
A: 限られた時間で伝えやすく、現場でもよく登場するパターンだからこの3つを選んだ
Q: 今後設計を学ぶにはどうしたらいいか?
A: まずは興味を持って色々な本やコードを読むのが良いが、AIをメンターとして上手く使い、自身のコードを「XXパターンに沿ってレビューし、リファクタリングして」「リファクタリングの意図を説明して」「XXパターンの利点は○○だと理解しているが、今回は△▽のために採用したという理解でいいか」といったやり取りをすると短時間で身につけていけると思う
最後に
運営の皆さん、他の登壇者の皆さん、そして参加者の皆さん、本当にありがとうございました。コミュニティの現場でこうして知見を共有できるのは、やっぱり最高ですね。また是非機会があれば登壇にチャレンジしたいと思います。
また、これからも「設計」を軸に、AIと人間がよりよく協働できる世界を考えていきたいと思います。
今回のセッションならびに本ブログが、皆様が設計について改めて考える切っ掛けになれば幸いです。