「Pocket」代替ツール6選–より進化したお薦めの「後で読む」アプリを紹介 – ZDNET Japan


 Mozillaの「後で読む」ブックマークサービスである「Pocket」が終了した。これは広く利用され、同種のサービスの中でも最高の選択肢の一つと見なされていただけに、残念な出来事である。

 Pocketは、拡張機能やアプリを介して、ほとんどのブラウザーやモバイルデバイスと連携可能だった。コンテンツを自動的に同期することで、ユーザーが自分のアカウントにひも付けられた全てのデバイスで、中断したところから閲覧を再開できるようにすることを目的としていた。また、パーソナライズされたコンテンツのおすすめを提供したほか、記事を音声に変換する「listen(聴く)」機能も備えていた。

 このため、現在、世界中のユーザーが代替サービスを探している状況だ。本記事では、Pocketの代替品として利用可能なサービスを6つ紹介する。

1. 「Readwise Reader」

 Readwise Readerは、読書好きのユーザー向けに開発された「後で読む」アプリであり、さまざまなソースから得た情報の管理、注釈付け、保存が可能である。Pocketと同様の機能に加えて、ウェブ記事、電子メールニュースレター、RSSフィード、Xのスレッド、EPUBファイルも取り扱える。

 Readwise Readerの機能には、コンテンツの収集と整理、Pocketやその他のサービスからのインポート、テキストや画像、リンク、リッチメディアのハイライト、注釈の追加、テキスト読み上げ、「Ghostreader」(AIコパイロット)、全文検索などがある。

 さらに、「Obsidian」や「Notion」などのメモ作成アプリとハイライトや注釈を同期し、全てのコンテンツとメモをあらゆるデバイスで利用可能にする。オフラインアクセスにも対応しており、多様なワークフローに対応するほか、YouTube動画の文字起こしを保存したり、PDF、ニュースレター、電子書籍を整理・管理したりすることも可能だ。

 Readwise Readerは、ウェブ、デスクトップ、「iOS」「Android」で利用できる。サービス利用には月額10ドルの支払いが必要だが、事前にニーズに合うか確認できるよう30日間の無料トライアルが提供されている。一部機能が制限された月額5.59ドルの「Readwise Lite」プランも存在する。

2. 「Instapaper」

 Instapaperも、ウェブ記事や動画を保存し、後で複数のデバイスで閲覧・視聴できるようにする「後で読む」サービスである。このサービスが持つ重要な機能の一つは、ウェブページから広告(とその他の不要な要素)を自動的に削除し、すっきりとした画面を表示することだ。これにより、ユーザーは記事や動画に集中できる。

 Instapaperはオフラインアクセスに最適化されている。つまり、ネットワーク接続がない状態でも、保存した記事を閲覧可能だ(旅行や通勤時に使うのに最適である)。

 主な機能としては、カスタマイズ可能なUI、人気や日付、長さで記事を整理する機能、テキスト読み上げ、ハイライト、メモの追加などがある。ユーザーは記事、動画、レシピなど、ほぼどんなものでも保存できる。それらのコンテンツは自動的に同期されるため、アカウントにひも付けられた全てのデバイスで利用可能となる。

 有料ユーザー(月額5.99ドル)は、永続的なアーカイブ、速読機能、全文検索も利用できる。Instapaperには公式のデスクトップクライアントはないものの、Android、iOS、「iPadOS」で利用可能だ。

3. 「Raindrop.io」

 Raindrop.ioはオールインワンのブックマークマネージャーであり、ウェブブラウジング中に見つけたお気に入りの楽曲、書籍、記事など、ほぼどんなものでも保存できる。筆者が本記事で紹介する他のいくつかのブックマーク管理ツールよりもRaindrop.ioを評価する理由の一つは、「Linux」「macOS」「Windows」向けのデスクトップクライアントが用意されている点だ。Android、iOS、iPadOS向けのモバイルアプリもあるほか、Raindrop.ioのブラウザー拡張機能もインストール可能である。要するに、このPocket代替アプリは場所やデバイスを問わずに使用できるということだ。

 Raindrop.ioでは、うまく設計された(そして使いやすい)UIを使って、ブラウザーのブックマークをインポートしたり、手動で追加したりできる。「Collections(コレクション)」を作成し、保存・同期したブックマークをより効果的に整理することも可能である。Raindrop.ioは無料で使用できるが、有料アカウントに登録すると、「AI Suggestions(AIによる提案)」機能、全文検索、永続的なライブラリー、注釈の追加、重複リンクとリンク切れの検出、毎日のバックアップ、月間最大10GBのファイルアップロード、優先サポートなども利用できるようになる。「Pro」アカウントの年間利用料金は28ドルである。


ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)




元の記事を確認する

関連記事