本記事では、Microsoft Azure上でスナップショットを使用したVirtual Machine(以下、VM)の複製方法・注意点について紹介します。
事前準備
- 複製元となるVMの準備します・今回は、複製元となるVMをWindows Server 2019サーバーで作成しました。*1
- 複製元サーバーの設定をします。今回は、スナップショットから複製したことが分かるように複製元のサーバーにGoogle Chromeをインストールし、C:tempの下にテキストファイルを配置しました。*2
スナップショット取得
- スナップショット取得のためVMをシャットダウンします。VM上でシャットダウン実施後、Azure管理ポータル上からも[停止]をクリックします。
- VMが停止されたことを確認します。対象のVMが[停止済み(割り当て解除)です]と表示されていることを確認します。
- スナップショットを取得します。
停止したVMをクリックし、[ディスク]タブからディスク名をクリックします。 - ディスク画面で[+スナップショットの作成]をクリックします。
- [スナップショットの作成]画面で設定を入力後、[作成]をクリックします。
スナップショットが作成されたことを確認します。
ディスク作成
- 先ほどの「スナップショット取得」の章で作成したスナップショットの[概要]から[+ディスクの作成]をクリックします。
- 適宜設定後、[確認および作成]をクリックします。
VMの作成
- 作成されたディスクから[+VMの作成]をクリックします。
- VM作成画面で、イメージが作成したディスク名になっていることを確認し、[作成]をクリックします。
動作確認
デスクトップ、エクスプローラーを開き、複製元のVMでインストールしていたGoogle Chromeが存在し、C:\tempに作成したテキストファイルもそのまま複製されていることを確認します。
ホスト名の変更
スナップショットを使用して複製すると、OS上のホスト名がAzure管理センター上のVM名前と違うため、必要に応じてVM上の名前を変更します。
- VM上でホスト名を確認します。
- Computer Name画面を開きます。
- 名前を変更し、[OK]をクリックします。
以上で。VMの複製は完了です。
注意点
Active Directoryドメインサービス(AD DS)を利用している環境下では注意が必要になります。
AD DSドメインに参加しているVMを複製すると、AD DS側で同じ名前のVMを登録できないため不整合が発生し、スナップショット元のVMにアクセスできなくなってしまいます。
そのため、元マシンでドメイン参加前の状態でスナップショットを取得してください。
VM上での名前を変更後、複製したマシンでドメイン参加をしてください。
終わりに
今回は、スナップショットを使用したAzure VMの複製について記載しました。
検証などでたくさんのVMが準備が必要な際に使用すると便利だと思います。