【Ubuntu日和】【第82回】無限増殖するミニPCの活用方法!MicroCloudでご家庭クラウドを構築してみたぞ – PC Watch

 必要な準備が整ったので、ここからはMicroCloudの構築設定を行なっていく。

MicroCloudの初期化の開始

 初期化作業は、1号機と2/3号機で実行するコマンドが違うため、取り違えに注意しよう。まずは1号機で、以下のコマンドを実行する。すると「Do you want to set up more than one cluster member?」と聞かれるので、「yes」と入力してEnterを押そう。

$ sudo microcloud init
Waiting for services to start ...
Do you want to set up more than one cluster member? (yes/no) [default=yes]:      ← yesと入力してEnter

 次に、クラスタ内で使用するネットワークに使うIPアドレスを選択する。インストール時にIPを振ったNICがリストアップされるので、カーソルキーの上下で使うIPアドレスにカーソルを合わせ、Spaceで選択しよう。すると文字が緑色に変化するので、その状態でEnterを押そう。

1つ目のNICに割り当てられているIPアドレスが表示される

ここではIPv4アドレスを選択した

 すると、クラスタ参加用のパスフレーズが緑色の文字で表示される。以下の例でいえば、「lettuce defrost~」というやつだ。これを控えておこう。

クラスタ参加に必要となるパスフレーズを控える。これは次の手順で、参加メンバー側に入力する

 ここまで進んだら、いったん1号機はそのまま放置しておこう。くれぐれもコマンドを終了したり、ターミナルを閉じたりしないように。

2号機/3号機をクラスタに参加させる

 続いて2号機で以下のコマンドを実行しよう。

$ sudo microcloud join

 1号機同様に、クラスタ内で使用するネットワークに使うIPアドレスを選択する画面が表示される。ここでもインストール時に設定したIPv4アドレスを選択しよう。

2号機のIPアドレスを選択する

 「Specify the passphrase for joining the system」と表示されたら、先ほど1号機の画面に表示されたパスフレーズを入力する。

パスフレーズの入力画面

 すると自動的にinitコマンドを実行中の1号機を検索し、接続してくれる。以下のような画面が表示されたら、接続は完了だ。

1号機を見つけて、接続した状態

 2号機の作業はこれで完了となる。こちらもコマンドを終了したり、ターミナルを閉じたりせず、いったんこのまま放置しておこう。そして別のターミナルを開いて、3号機でもまったく同じ作業を行なおう。

MicroCloudの設定

 2号機、3号機でjoinコマンドを正しく実行できたら、先ほどから放置していた1号機の画面に戻ってこよう。以下のように1号機の画面に、2/3号機のIPアドレスとフィンガープリントが表示されているはずだ。IPアドレスを選択した時と同様に、2/3号機それぞれにカーソルを合わせ、Spaceで選択しよう。両方の文字が緑色になったことを確認したら、Enterを押す。

2/3号機をクラスタに参加させる

 続いてローカルストレージの設定だ。「Would you like to set up local storage?」と表示されるので、「yes」と入力してEnterを押そう。

Would you like to set up local storage? (yes/no) [default=yes]:        ← yesと入力してEnter

 各PCに搭載されている、2つ目のストレージがリストアップされるはずだ。ここでもすべてを選択して、文字が緑色に変わったことを確認してEnterを押そう。

ローカルストレージとして構成するストレージを選択する

 すると直後に、同じ画面が表示される。間違い探しのようだが、これは選択したストレージをワイプしていいか聞かれている。同様にすべてを選択してEnterを押そう。

選択したストレージをワイプする

 次にリモートストレージの設定を行なうのだが、今回のPCはほかにストレージを積んでないため、リモートストレージの設定はスキップされる。以下のWarningが表示されるが、これは無視して構わない。

! Warning: No disks available for distributed storage. Skipping configuration

 最後に、仮想ネットワークの設定を行なう。「Configure distributed networking?」と表示されたら、「yes」と入力してEnterを押す。

Configure distributed networking? (yes/no) [default=yes]:         ← yesと入力してEnter

 仮想ネットワークがアップリンクネットワークに接続するためのNICを選択しよう。IPアドレスを振ってない、2つ目のNICがそれぞれリストアップされるはずだ。これもすべてSpaceで選択してEnterを押そう。

2つ目のNICをすべて選択する

 仮想ネットワークの具体的な設定を入力しよう。インターネットに出ていくためのIPv4のゲートウェイ、MicroCloudが仮想ネットワークで使用するIPアドレスのレンジ、使用するDNSサーバーのアドレスをそれぞれ入力する。今回は家庭のLAN内にMicroCloudを構築しているため、「Specify the IPv4 gateway (CIDR) on the uplink network」には普段使っているゲートウェイのIPアドレスをそのまま記述しよう。大抵の場合、インターネットに接続しているルーターのIPアドレスになるだろう。

 「Specify the first IPv4 address in the range to use on the uplink network」と「Specify the last IPv4 address in the range to use on the uplink network」には、仮想ネットワークに割り当てる最初のIPアドレスと、最後のIPアドレスを入力する。LANのプライベートIPアドレスのうち、DHCPなどで使用していない領域を割り当てよう。

 「Specify the IPv6 gateway (CIDR) on the uplink network」だが、今回はIPv6を指定しないため、空欄のままEnterを押そう。

 「Specify the DNS addresses (comma-separated IPv4 / IPv6 addresses) for the distributed network」には、普段使っているDNSサーバーのIPアドレスを入力しよう。カンマ区切りで複数入力できる。以下は筆者の自宅内の例だ。

Specify the IPv4 gateway (CIDR) on the uplink network: 192.168.1.1/24
Specify the first IPv4 address in the range to use on the uplink network: 192.168.1.50
Specify the last IPv4 address in the range to use on the uplink network: 192.168.1.90
Specify the IPv6 gateway (CIDR) on the uplink network:
Specify the DNS addresses (comma-separated IPv4 / IPv6 addresses) for the distributed network [default=192.168.1.1]: 192.168.1.4,192.168.1.5

 これで設定は完了だ。以下のように「MicroCloud is ready」の表示がなされれば、インストールは成功している。

MicroCloudのインストール完了

 また2/3号機の画面も、以下のようになっているはずだ。

Successfully joined the MicroCloud cluster and closing the sessionと表示されていれば、クラスタへの参加が完了している

 ここまで確認ができたら、2/3号機のターミナルは閉じてしまって構わない。




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