【徹底比較】ノーコードとローコード 自社に最適なのはどっち? – シー・エス・エス イノベーションラボ(ブログ)

ノーコードとローコードの比較のブログサムネこんにちは!デジタル・マーケティング部の山内です。
DX推進やIT人材不足が社会課題として続く中、多くの企業が内製化に舵を切り、変化に迅速に対応できる体制づくりに重点を置いています。そしてその中核となっているのが「ノーコード(No-code)」や「ローコード(Low-code)」といった開発手法です。これらは、もはや新しい概念ではなく、多様な業界・規模で活用が定着した標準的なアプローチとなりました。特にローコード開発は、最小限のソースコード記述によりノーコード開発と比べ高い柔軟性を実現し、IT部門や現場スタッフが協働して業務システムやアプリケーション開発を行うための強力な選択肢となっています。しかし、「ノーコード」と「ローコード」――この2つはどう違うのでしょうか?そして、自社にはどちらが適しているのでしょうか?

本ブログでは、このローコード開発とノーコード開発の違いを明確に解説し、それぞれのメリット・デメリットを徹底比較していきます!ぜひ、最後までご一読ください!

注目される背景(IT人材不足とDXの活発化)

ノーコード・ローコード開発がこれほどまでに注目を集めているのは、企業のDX推進IT人材不足という2つの深刻な課題があるからです。

経済産業省の推計では、2030年には最大約79万人のIT人材が不足するとされています 。この人材不足を背景に、IT業務を社内で開発・運用を行う「内製化」の必要性に迫られています。

また、急激なビジネス環境の変化に対応するため、企業には柔軟かつ迅速なシステム開発が求められています 。ノーコード・ローコード開発は、開発スピードを劇的に向上させ 、専門知識がなくても開発に携わる人材を確保できるため、内製化の強力な武器として期待され続けています。

経済産業省のデータ

【出典】経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課「IT人材育成の状況等について

ノーコード・ローコード開発とは?その定義と注目される背景

さて、そんな内製化の強力な武器として期待され続けているノーコード・ローコード開発ですが、両者はどのように異なり、それぞれどのような特徴を持つのでしょうか。

本章では、それぞれの開発手法の定義を明確にし、多くの企業が導入を進めているのか、その背景と最新のAI搭載ツールの動向について解説していきます。

ノーコード開発とは

ノーコード開発とは、その名のとおり、コード(Code)を書く必要がありません。コードを記述しないでも、Webサービスやアプリケーション、システムなどを開発することができます。

開発ツールに用意された部品やテンプレートを、ドラッグ&ドロップなどの直感的なGUI操作で組み合わせることでシステムが完成します。プログラミングの経験がなくても、比較的簡単に扱うことができるため、IT部門ではない現場の担当者でも、業務改善用のアプリを自ら作成できる点が最大の特長です 。

ローコード開発とは

ローコード開発とは、ソースコードの記述を必要最小限に抑え、視覚的な操作を中心にアプリケーション開発を行う手法です。

ローコードツールに用意された部品やテンプレートを活用しつつ、必要に応じてコードを追加して独自の処理ロジックや機能をカスタマイズできる特徴があります。プログラミング知識を活かして、より複雑かつ柔軟な業務要件にも対応可能です。そのため、多少のプログラミング知識は必要ですが、ノーコードツールに比べ拡張性と柔軟性を確保できるのが強みです。

AI搭載のローコード・ノーコードツールの潮流

近年では、AIによる自然言語処理や生成AI機能を搭載したローコード・ノーコードツールが急速に普及しています。これらのツールは、業務プロセスの自動化やアプリ開発を大幅に効率化します。具体的には、アプリケーション等の構築が、従来のプログラミングによる開発手法に比べて格段に容易になりました。さらに一部のツールでは、AIによる不具合検知・修正、作業提案や自動化アシスタントによるサポートが搭載されており、ツールを用いた開発の精度とスピードが飛躍的に向上しています。

両者のメリット・デメリットと最適な選び方

ノーコード開発とローコード開発は、開発のスピードやコスト削減という点では共通していますが、拡張性必要なスキルにおいて明確な違いがあり、適した開発の規模も異なります。

メリット

ノーコード開発

  1. コーディングが不要
    プログラミングの知識が全くなくても開発ができるため、非IT人材でもシステム構築が可能です。
  2. テンプレートで素早く構築可能
    あらかじめ用意されたテンプレートを活用することで、複雑なカスタマイズをせずにすぐに使い始められます。

ローコード開発

  1. 拡張性・カスタマイズ性が高い
    最小限のコーディングによって独自の機能を追加できるため、ノーコードツールでは難しい外部システム連携や複雑なロジックに対応可能です。
  2. 中〜大規模開発・既存システム連携に対応
    拡張性のところとも通じますが、ローコードツールは規模が大きくなっても開発・保守がしやすい構造を持っています。そのため、部門を横断するような中〜大規模プロジェクトや、長期的な運用が必要なシステム構築に適しています。

デメリット

ノーコード開発

  1. 拡張性・カスタマイズ性が低い
    テンプレートに依存するため、複雑な要件や独自性の高いシステム構築には限界があります。
  2. 大規模開発・システム連携には不向き
    小規模やプロトタイプには適していますが、複雑で大規模なシステムや既存システムとの連携には対応が難しい場合があります。

ローコード開発

  1. 多少のプログラミング知識が必要
    拡張性の高いシステムを構築する場合、微調整やコーディングが必要になるため、完全にIT知識ゼロというわけにはいきません。また、要件定義や基本設計などの上流工程の知識も必要です。
  2. パフォーマンスの問題
    大量のデータ処理や複雑な処理ロジックが必要な場合、ツールによっては処理速度の低下が懸念される場合があります。ただしこれらは、ソースコードやデータベースのチューニング、およびマシンスペックをあげることで解決が可能です。

    ノーコードとローコードの比較図

最適な選び方をするために

両者とも開発ツールにあらかじめ用意されているテンプレートや部品を使い、それらを組み立てることで、アプリケーションに必要な機能を搭載できる仕組みになっていますが、それぞれ強みや弱みが異なります。最適なツールを選ぶには、この両者のメリットとデメリットを対比させ、自社の目標を達成するために「何を大切にし、どこまで許容できるか」という優先順位を明確にすることが不可欠です。この判断を理解し、一歩踏み出すことが、DX推進の最初のステップです。

ノーコード・ローコードツール2選

ノーコード・ローコード開発を実現するツールは、様々なベンダーから提供されています。ここでは、それぞれの代表的なツールを3つずつご紹介します。

ノーコードツール

  1. kintone
    kintoneは、業務改善を目的としたアプリケーションのノーコード開発に特化した国産のクラウドサービスです。顧客情報や案件進捗など、業務に必要なあらゆる情報をリアルタイムで共有・管理するアプリケーションを作成できます。データベース管理、ワークフロー、コミュニケーション機能といった業務に必要な要素を提供していること、アプリに溜めたデータに対してコメントを書き込める機能やコミュニティ機能により、情報連携を促進できるといったところが強みです。また、チャット形式でアプリのフォーム設定を支援する「アプリ作成AI」などの機能も備えています。
  2. Bubble
    Bubbleは、デザイン性の高い本格的なWebサービスの構築に特化した海外産のノーコード開発プラットフォームです。ドラッグ&ドロップ操作により、ユーザー向けのSaaSやマーケットプレイスといったWebサービスを構築できます。ノーコードツールでありながら、外部のAPI連携機能が非常に充実していること、複雑なロジックや自由なUIをコード不要で実現できるといったところが強みです。また、AIによるUI/DB/ワークフローの自動生成機能を搭載しており、使用することで開発の初期フェーズにかかる工数を大幅に短縮できます。

ローコードツール

  1. ServiceNow App Engine Studio
    ServiceNow App Engine Studioは、IT運用・サービス管理のワークフロー統合に特化した海外産のローコードプラットフォームです。IT部門が抱える複雑な運用業務やヘルプデスク対応などを効率的に統合・自動化し、システム分断の解消を実現することができます。ITサービスマネジメント領域に強いこと、ワークフローの自動化と業務改善を継続的に支援できるといったところが強みです。また、生成AIによるコード提案や、「Flow Designer」といった機能を備えており、開発効率を高め、継続的な業務の可視化と改善を支援します。
  2. OutSystems
    OutSystemsは、拡張性の高い基幹システム連携に特化した海外産のローコードプラットフォームです。設計から運用保守までアプリケーションのシステムライフサイクル全体を一元管理し、特にERP(統合基幹業務システム)等との複雑なデータ連携を容易にすることができます。部門を横断する中〜大規模プロジェクトに対応できること、そして、継続的な運用・保守を見据えた開発が可能といったところが強みです。また、AIによる自動不具合検知機能を備えており、コードの問題を早期に発見し、開発サイクルの品質とスピードを向上させます。

OutSystems開発実績:金融業向け 融資審査業務自動化

シー・エス・エスでは、OutSystemsで金融業向け 融資審査業務自動化システムの構築、および内製化支援を行っています。具体的には、手作業で行っていた融資契約取引管理や審査業務を自動で実施するシステムを構築し、その後お客様側で開発・運用を行えるようにご支援させていただいています。
OutSystemsを活用した開発は、シー・エス・エスへご相談ください!

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DX成功の鍵は「内製化」と「最適なツール選び」

いかがでしたでしょうか。
ノーコード開発とローコード開発は、開発の敷居を大きく下げ、IT人材不足に悩む企業にとって強力な解決策となります。DXを成功させるには、まずは自社の業務内容や必要な拡張性を見極め、最適なツールを選択することが重要です。
ご一読いただきまして、ありがとうございました。

 

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この記事を書いた人

名前:山内 恵美

経歴:転職でシー・エス・エスに入社の2年目。SE6年、マーケティングは1年目。

趣味:カフェに行くこと、ドラマを見ること、散歩

最近、高校の友人たちとスパ活(スパイスについて語ったり、本格インドカレー屋さん巡りをすること)を始めました!笑 オールスパイスが特に好きです(^^)/

 




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