アスクルは22日、10月19日に発表したランサムウェア感染によるシステム障害の現状について発表した。主に物流システムにおける障害が発生し、親会社のLINEヤフーや外部セキュリティエンジニアなどを含めた対策を進めている。
この問題ではランサムウェア感染によるシステム障害が発生し、事業者向けを中心にしたEC「アスクル」や個人向けの「LOHACO」などの受注と出荷を停止している。また、グループ会社のASKUL LOGISTが受託している物流業務も停止しており、無印良品ネットストアなども停止するなど、被害が広がっている。
経緯としては、10月19日午前に外部からの不正アクセスによる異常を検知し、ランサムウェア感染の疑いのあるシステムの切り離しとネットワーク遮断を実施。同日16時30分に「ASKUL」「ソロエルアリーナ」「LOHACO」の受注を停止している。
障害は主に物流システム(WMS：Warehouse Management System)で発生していることから、WMSでコントロールする物流センター入出荷業務が停止。受注できない状態が続いている。また、ASKUL LOGISTが受託している物流業務(3PL)もあわせて停止している。
現時点では個人情報や取引先情報の外部流出は確認されていない。
被害は物流システムで発生
対応・対策として、10月19日14 時に対策本部を設置。調査により障害の影響を正確に把握したのち、今後の復旧に向けた計画を策定・実行していく。そのため、親会社であるLINEヤフーのほか、外部セキュリティ企業のエンジニア等を含め外部から約30名の協力体制を構築。社内エンジニア約60～70名とあわせ、全体で100名規模の調査チームを組成して、システムの詳細なログ解析と原因・障害対象範囲の詳細を進めている。
